テストプロジェクトでプロダクトやテストの品質の良し悪しを判断するための目安を「基準」「標準」「水準」「指標」のどの言葉にするといいのか
はじめに
テストプロジェクトの運営において、プロダクトの品質状況やテストの品質状況を測りたい場合があります。むしろ常に測りたい。
その場合にメトリクスを使いたいのですが、その場合に、測定した結果がプロダクトの品質やテストの品質が良いかどうかを判断するための目安となるもの(これ以降はこれを便宜上「値」という表現をします)を次のいずれで表現するのかいいかを調査したのでそのメモを記載します。
多分にぼくの解釈が入っていますし、自身が一番しっくりきた形で記載しており、必ず正しいとは限らないのでその点についてはご容赦ください。
基準:満たす必要がある値。基準に入っていない場合には即「悪い」と判断できる。
標準:一般的な値。
水準:どのレベルに位置しているかを表すための値
指標:何かを判断するための目印となるもの
結論
早速結論ですが、指標というのが一番しっくりきたので指標を使うことにしました。
今回対象としたかったテストプロジェクト運営においてのポイントは次の2つです。
絶対的な値(もしくは範囲)というものは定められない(なので相対的な判断になる)
1つのメトリクスで「良くないかも」と思ったときにそれに関係する他のメトリクスも探っていくことで良し悪しが見えてくる
説明
これを考えると、
まず絶対的な値(もしくは範囲)というものは定められないので「基準」は合致しません。私が実際に経験しているのですが、バグ検出率が基準に入っていると品質が良いと判断されてしまいますが、もし機能そのものが動かない場合はバグが1件だったしてもその1件が重大な不具合なので品質が悪いと言えたりします。これが絶対的な値がないといえる理由になります。よって、「基準」という表現は適しませんでした。
また、同じ理由で「標準」も使えません。様々なシステムが世の中にある中で、ヒューマンエラーによって不具合が作りこまれるソフトウェアにおいて何が”一般的”なのかなんて誰も言えないからです(一方ハードウェアの不具合は「性質」なのである程度、標準が作れる可能性があります)。
「水準」については迷いました。どのくらいのレベルにあるかという「水準」は今回のやりたいことにかなり近かったからです。レベル感を表したいという思いもあったので。ただやはり「レベル」というものもどちらかというと値そのものによって良いかどうかを決定づける印象があるのでやめました。
というわけで最終的に「指標」というのがいいだろうという結論になりました。
今回は「気になる」ということを言葉で表現したかったので「指標」というのが一番、しっくりきたからです。
参考にしたサイト
検索してみると様々なサイトでその違いについて説明されていましたが、私自身が一番、しっくりきた(納得感があった)もので自分自身も説明しやすいものを参考にしました。
「違いがわかる事典」
「Weblio デジタル大辞泉」
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