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ネイチャーフィールドⅩ~生命体観察マガジン(昆虫ほか)2021・06 その31

こんにちは!
自身の開墾地「ネイチャーフィールドX」で生物観察する変人20.315です。

5月下旬になり、ネイチャーフィールドXは草原になってきて、様々な昆虫や植物がひしめく生物のワンダーランドになってきました!

ヘッダー写真は何でしょう?

20.315は「こりゃアマガエルの卵や」と一瞬思いましたが、違いました。
これは、アワフキムシの幼虫のバリヤーです。

幼虫がこの泡の中にいて、泡をバリヤーとして利用し外敵を防ぎます。泡の中にアリやハチなどが侵入すると呼吸困難となりお亡くなりになります。

アワフキムシは排泄物からこの「泡」をつくり自らの成長を守っているんです。自らは泡の外に管を出して酸素を吸入できるので大丈夫。

    ↓ 成虫はこんな感じです。

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    ※サイト「福江島の博物誌~福江島の虫たち」から

う~ん、ネイチャーフィールドXでこうしたアワフキムシやハゴロモの成虫には出会ったことがありません。成虫も1センチに満たないので気づいていないだけかもしれません・・・。葉の裏や茎に隠れて、ほとんど身動きしないらしく、仔細に観察しないと出会えない・・・。

↓ アマガエル君には日常的に会えるんですけど。かわいいですね。

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ただ逆にアマガエル君の卵やオタマジャクシには出会っていないんです・・・。何でやろ?

↓ ムクノキの若葉には虫こぶがいくつもありました。

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この時期、虫こぶはよく発生するのですが、これが何の(宿主は誰か)虫こぶなのか、調べてみました。

検索の結果、ハチの一種ナラハタイコタマバチか、もしくはケヤキハシアブラムシか、のどちらかに違いありません。

ナラハタイコタマバチ(噛みそう)は、その名のとおりナラの葉に付くタマバチですが、今回はムクノキについていたので、これは違います。
おそらく、アブラムシの方ですね。ただ、切り開いて中身を調べたわけではないので確証はありません。

↓ サシガメの一種、主にヤスデ類を捕食する「アカシマサシガメ」です。

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アサシンバグことヨコヅナサシガメにも似ていますが、そこまで大きくなくやや細身です。
昨夏にはヨコヅナサシガメも見つけましたが、サシガメ類を発見すると、いよいよ夏が迫ってきたなあと思います!

↓ イネ科植物の葉裏に小さな繭上の卵が糸状のものに吊るされています。

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これはクサカゲロウの卵です。
草原にしゃがみ込み、じぃーと観察しないと見つけられません。
カゲロウの幼体は「アリジゴク」として地表で獲物を狙いますが、クサカゲロウの幼体は「アリマキジゴク」といわれ、草木の上で獲物を狙います。

アリマキジゴクは体色が緑色で、自身の糞やゴミを背負うため一見しただけでは「昆虫」に見えません。単なる木くずにしか見えず、そういう意味ではこれが擬態となり外敵から身を隠しているのでしょう。

↓ 次は少々キモい毛虫です。緑色なのでそこまで毛嫌いしないで・・・。

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↑ これは、カメノコハムシの幼虫です。

↓ 成虫はこちら。

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※岐阜大学教育学部「昆虫図鑑」から。

成虫のカメノコハムシはかわいいですね!
体長は1センチ未満で、半透明の前翅が特徴です。食草はアカザやシロザ。幼虫がくっついていたのは、シロザの葉の裏です。

ほぼ夏といっていい強い日差しが、ネイチャーフィールドXに降り注ぎ、時には夕立で結構な雨量が土地を潤します。

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夕方、東の空が暗くなってきます。雷の音も遠くから聞こえてきます。
この日、夜はどしゃ降りの雨になりました。

↓ 翌日の午前。ここは初夏の草原、という感じです。

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下草を伐採しても、2週間もすれば背丈が20~30センチに成長します。自然の生命力は実に力強い。

伐採に精を出しすぎて、へたばったので、近くの公園で涼みました。

↓ ふと公園の木を見ると「シマトネリコ」と書かれています!

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シマトネリコ。

昆虫が大好きな方であれば、埼玉の小学生が生物学的な大発見をした最近のニュースをご存知のはず。

「カブトムシは夜行性である」ことが一般的な学識だったのを、「エサとなる植物によっては昼間にも樹液を吸っている」ことを発見したのです!

その樹液の主が、このシマトネリコの木なんです!

思わず、枝を折って拝借し、ネイチャーフィールドXに植えようかな、と思ってしまいました。

大丈夫です、そんなことはしませんから。笑。

ではまた!

※写真は全て20.315が撮影。場所はネイチャーフィールドX。ただし、アワフキムシの成虫はサイト「福江島の博物誌~福江島の虫たち」から、カメノコハムシの成虫は岐阜大学教育学部「昆虫図鑑」からお借りしました。


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