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水沢ダウンと大谷選手。

岩手県奥州市は、エンゼルス大谷選手の故郷です。

その奥州市のDESCENTE デサントの工場でつくられているのが
水沢ダウン。

そういえば、大谷選手もデサント:Move Sport着のフォトが多いですね。

さて「水沢ダウン」の”水沢”はどこからきたかと言うと、
奥州市は昔水沢市だったから。

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ちなみに、4コマギャグ漫画「伝染(うつ)るんです。」の
漫画家の吉田戦車さんも同郷です。

水沢ダウン:

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水鳥から採取される羽毛(ダウン)の優れたところは、とても軽く強い弾性をもち、羽根の綿毛の間に暖かな空気を溜め込むため暖かくその保温性が高いことです。しかし、弱点は水に濡れると小さくしぼみ、保温性が保てない点です。

最大の弱点の「水」を克服する接着技術:熱圧着とシームテープ

水沢ダウンは熱によって接着する特殊な技術で基本的に縫い目をなくしました。ポケットやファスナー部分も、縫うのではなく接着技術を使って取り付けています。それにより防水性と保温性を大幅にアップさせているのです。

従来は、生地をミシンで縫い、羽毛が詰められたダウンの部屋(ダウンパック)を作り、ウエア内の羽毛が偏らないようにしていました。しかしその際にできるミシンの縫い目が、雨や雪などの水が侵入する入口になったり、暖かな空気や羽毛が外に逃げる抜け道になっていたのです。

その弱点に着目し、スポーツウェア開発で培った技術を応用して、新発想の接着技術を編み出したのです。

第21回オリンピック冬季競技会:

開発のきっかけは、2010年にバンクーバーで開催された第21回オリンピック冬季競技会にて、日本代表選手団オフィシャルスポーツウェアとして採用されたことです。

雨や雪も多い開催地の気候にも耐えられる快適な防寒ウエアを日本選手団に届けたい。その素材にはダウンを使いたい。その気持ちが出発点です。

水沢ダウンでは、元々スキーウエアなどに使用されていた熱圧着加工(熱によって生地と生地を貼り合わせる加工)とシームテープ加工(縫い目から水の侵入を防ぐため縫い目に特殊なテープを貼る加工)の技術を採用。

しかし、開発は簡単なものではありませんでした。

特に、ダウン表面から縫い目を極力減らすためのダウンパックができるようになるまでには、相当な手間と時間がかかりました。

それでも「日本選手に最高の製品を届けたい」という熱い思いを原動力に、水沢工場の職人と開発チームで試行錯誤を繰り返した結果、水沢ダウンは誕生しました。

水沢ダウンはその名の通り、岩手県・水沢に息づくデサントのモノづくりの精神と技術の粋を集めて完成した商品です。

デサント水沢工場の歴史:

操業を始めたのは1970年。以来、半世紀にわたって水沢工場では、

・スキーウエア(国際大会に出場する選手用など)

・野球のユニフォーム

・JRA(日本中央競馬会)の騎手用防護ベスト 
  *奥州市には岩手競馬があります。

  など

 機能性が高く複雑な構造の多種多様な商品の生産を手がけてきました。

特にスキーウエアでは、雪上という厳しい環境下での使用のため様々な機能性が求められ、パーツ(部品)数や複雑な仕様が多く、生産が難しい商品です。

これらの高機能製品の製造を長くおこなってきた経験を通して得た、職人たちの熟練の技で、世界でも稀なダウンウエアと防水ウエアの性能を兼ね備えた水沢ダウンはつくり上げられているのです。

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