インタビューから見る 自民党 桜井充候補の問題点

はじめに

選挙の大きな争点は下に記したような有志によるリストやNHK、大手メディアがまとめたサイトがあるので考える材料は入手しやすい状況です。

しかし地方の小選挙区となると、争点や課題が見えにくく、それが投票率にも現れています。そんなおり、宮城選挙区の情勢調査において自民党の桜井充候補が優勢であるとニュースが流れてきました。

この2年あまり、彼の変遷とその後の発言に、憤っていた私にとってそれはショックなニュースでした。


私が何故、彼に憤り自民党に賛同できないのか、その理由をNPO法人メディアージさんが取材した彼のインタビューをもとにまとめてみました。
この記事が誰かの参考に、あるいは、賛同してくださる方が周囲の人に説明する際の資料になれば幸いです。


野党統一候補で当選しながら自民党に変遷した桜井氏

御存知の通り桜井充 氏は2016年の参院議員選挙で、当時の野党である民進党・社民党・自由党・日本共産党の野党統一候補として各党の選挙協力を受け議員に当選しました。その後、民進党の解体を経て国民民主党入りするも、2019年に離党し、2022年改選を前に自民党入りしています。

この変遷の詳しい経緯は、こちらのサイトに纏められています。


インタビューから見える問題点

では、その変遷がなぜ問題なのか、インタビューをもとに私の考えを説明します。まず私が最も問題だと感じたのは10:00-11:05のところです。

要約すると

どんな物事(政策)にも良い面と悪い面が存在する

野党のときには悪い面を批判していた

与党の立場では良い面を捉えて主張しているだけである

だから発言は変わっても、自分の考え方は自体は変わっていはいない

ざっと、こんな感じです

とんでもない発言だと思います。
「自分の立場が変われば主張は変えても問題ない。だって考え方は一緒だから」あまりに突拍子もない言い草で呆気にとられてしまいますが、いったい誰が立場を変えてもいいよって言ったのでしょうか?

私達有権者は、桜井氏の立場を信じて投票しました。

2016年の彼には、野党統一候補という立場が在り支持を集めました。
少なくとも私は、その立場を信じて桜井充に投票したのです。


もちろん政党政治である以上、立場によって態度を示すのは当然のことです。しかし彼のように自己中心的な都合で安易に立場を変えられてしまうのであれば、有権者は何を信じて投票するすれば良いのでしょうか?

具体的な数字は測りようがありませんが、彼の行動により政治へそのもに絶望し、参加を諦める人は少なくないはずです。

それほどに桜井氏の変遷は罪であり、日本の民主主義にネガティブな大き影響をもたらしました。



アベノミクスと憲法9条

彼はインタビューの中で自身の変遷を説明する為に「アベノミクス」と「憲法9条改正」という2つのトピックの両面性を上げています。
しかし、ありがたいことにも、その中で彼は自民党の政策の重要な問題点を自らあぶり出してくれています。

アベノミクス


アベノミクスも、良い点もあれば、悪い点もあって。

あの当時は、悪い点を批判していただけ、の話であって。

https://tohoku360.com/sakuraimitsuru2022-2/

と語り始めます

アベノミクスの良い点もあって

円安に誘導されて輸出業界がプラスになった

さらに

円安になったことで日本の株の価値が下がる

安いから外国人投資家が日本の株を買う

株価が上がる

株が儲かるとみんな思って、また株価が上がる

円安になって輸入物価が上がる
これがアベノミクスの悪い面

と続けました。

株式会社とは労働者の労働を管理し経営者と株主の利益を生む形態です。

(詳しく知りたい方はこちらのサイトを御覧ください)

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/89526?imp=0


つまり、日本の労働者が働いて生み出した利益を、国内外の資本家が得ているということです。
ですから、日本の株価が上昇して企業の利益が上がっても、それに比例して労働者の賃金が上がっていかないのです。
この仕組は、こちらの記事の2,3ページに分かりやすく解説されています。


彼の発言から推測するに、桜井氏はこの問題をかなり正確に把握した上で労働者の搾取を加速させるアベノミクスを良しとする立場に変遷したのです。

単純にトリクルダウンを信じている自民党員よりはるかに質が悪いと思いませんか。


憲法9条

ここで彼は憲法9条の改正についても、両面性を語っています。

改正が必要な動機として、捕虜になった軍人の保護を約束するジュネーブ第三条約を持ちだします。

複雑なので要点大きくをまとめます。

自衛隊員を守る為に軍隊の明記の必要性である。
また、現在の世界情勢(ウクライナ侵攻と思われる)を鑑みれば日米同盟のもと日本が有事の際にアメリカに守ってもらうために、アメリカの戦争に付き合う必要がある。
(筆者のがまとめています。誤解が無いよう、是非動画を御覧ください)

ネガティブな面は簡潔に述べているのでそのまま引用します。

一方でね、あの今度は憲法9条を改正したらどうなるかというと、たぶん、アメリカ軍に言われて、一緒にアメリカと戦争に行かなきゃいけなくなっちゃうかもしれない。だからアメリカから誘われたときに、断れる唯一の手段がたぶん憲法9条だと私は思っていて、日本の外交とアメリカの外交の力の差を考えてね。だからアメリカの価値の戦争に付き合わされるのはダメでしょ、って思っていて、だから反対ですねっていうことを言っていたわけでした。

https://tohoku360.com/sakuraimitsuru2022-2/

この半世紀、世界で最も戦争したアメリカに巻き込まれるって言い切ってます。

戦争に巻き込まれた自衛隊員を守るために自衛隊員を軍隊にする。
でもそうするとアメリカの戦争に巻き込まれる。
アメリカ戦争に巻き込まれるということは、これまでアメリカが世界中に残してきた遺恨に巻き込まれるということでもあります。

この本末転倒な憲法改正の大きなリスクを彼は完璧に理解しています。
しかし、彼は自民党員という立場に立っているのでこの大きなリスクを軽く見せようとします。あるいは、日本に有事の危機が大きく迫っているように振る舞います。

そして、彼が言うように現在の世界情勢を注視したとき


仮に日本が核を保有するロシアや中国のような国から侵略に受けたとして、アメリカの対応が限定的になるでしょうし、侵攻国がジュネーブ第三条約を遵守するなんて夢みたいな話ありません。
彼もそんな夢見がちな間抜けではありません。

桜井氏は、これらのことを理解した上で自民党の政策に賛同しているのです。


最後に

未熟な報道環境の日本では、優秀な野党議員の質疑が政府の問題を掘り下げる唯一の機会になっています。
桜井氏にはその役割を担うと約束して2016年当選しています。

しかし、彼は「与党でなければ仕事ができない」という身勝手な理由で立場を変えました。

それは政権の一員になるということかもしれませんし
法案を沢山通すことかもしれません。

彼が、どんな仕事をするのであれ、その先に国民の顔が一つも存在しないと私は、断言します。


彼はインタビューの最後に
若者に向けたメッセージとして

なるべくその政治を身近なものに感じてほしいということを訴えてきました。ですから皆さんに申し上げたいことは何かというと、「誰かにお任せしてあとは何とかしてちょうだい」って。僕がよく言っているのは「おまかせ民主主義」といってるんですが。「おまかせ民主主義」ではなくて、やはり自分たちが参加して、自分たちの手で変えていくんだって、そういう意識を持ってほしいことと、身近な問題は政治の世界で決まっていくので、ぜひ政治に興味を持っていただきたいなあと、あのそういうふうに思います。

と述べていて、ここには僕も賛同します。


自分たちの未来が良くなるよう、慎重に、熱烈に、投票に行きたいものです。

長崎由幹




自党のボスが「政治に関心持たず生きていける国は良い国です」なんて言ったので撤回するかもしれませんけどね。


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