どの資格か(脱サラ検討編)

私は30代半ばのサラリーマンです。

年収は残業含め600万円前後。
このまま勤めれば、なんとなく40代半ばで700~800万円。
50歳過ぎの900万円前後で打ち止めかな、というポジションです。
正社員共働き夫婦、子供もいます。
現職は事務職。法律と会計に少し関係があります。
転勤もありますが、ほとんどの勤務先が車での通勤範囲内です。

取得済みの土地家屋調査士業界に補助者として転職すれば、年収はおそらく半分くらいになるでしょう。修行期間は半年~3年、独立後軌道に乗るまでの期間も考慮すると、その間の損失は450~2,000万円といったところでしょうか。
また、厚生年金や退職金のことも考えると、損得の勘定だけでいえば、独立後も安定的に1,000万円/年以上を稼ぎ続けないと割に合わないと考えています。士業の魅力は定年がないところ、とは言いますが、私は人生のどこかのタイミングでリタイアしたい派です。

現職のスキルは、基本的なPC操作や多少の社会人経験以外、土地家屋調査士業務に何も役に立ちません。戦闘能力ゼロです。このまま現在の仕事を続けていても、土地家屋調査士業界で役に立つスキルは何一つ身につきません。たとえ測量士を取得しても、それは経験にはならず、単なる知識です。

逆に言えば、土地家屋調査士という資格は、私の現在の仕事において全く評価されない資格であると共に、少し大げさに言えば、現在の仕事を続けている限り、私の人生においても全く評価されない資格であることになります。


なお、改めて補足させていただきますが、私はこの土地家屋調査士という資格をとても気に入っています。今後の人生を生き抜く上で、とても頼りにしています。技術が必要となる業務が伴うため、一般の方が図面を作成して登記申請したり、ご近所同士が自分たちで境界確定をすることは、AIの進歩や行政手続きの簡素化が行われたとしても、まだまだ難しいでしょう。そして、登録者が比較的少なく、合格者数も限られている法務省管轄の国家資格であること、また、市場に一定数の仕事があり、顧問契約によらない単発系の仕事がほとんどであることから、新参者にもチャンスが残されていると考えています。

私が60歳を迎えるまでには、あと20年とちょっとしかありません。
士業が食えなくなったといわれて久しいですが、あと20年ちょっとを食つなぐという観点においては、士業で全然問題ないと考えております。


しかし、私は合格した後、土地家屋調査士業界に飛び込むという選択はしておりません。おそらく客観的にも、現職で頑張った方が良い、という意見の方が多いでしょう。
私自身を客観的に観察すると、親の介護、自身や家族の体調不良、子の教育上の問題等が発生した場合に、「脱サラを決断できる」という点でとても気に入っている、ということなんでしょう。


余談ですが、私の現在の残業代は2,500円/時間くらいで計算されております。難関資格に挑み、今後5,000時間ほどを費やした場合、2,500円×5,000時間=1,250万円ほどの投資を行う、とも考えられます。これからの残業代の伸びを考慮すれば、もっと投資することとなるかもしれません。

まだまだ考えることはたくさんありそうです。

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