【ソプラノか?メゾソプラノか?~持って生まれた身体、声の色~】
ティツィアーナ・ドゥカーティの声楽レッスンを受講してくださる方々の中で、時々、パートが違うかも?と指摘される方々がいらっしゃっる。
ソプラノのアリアを歌われるが、「あなたは、もしかしたらメゾソプラノかもしれない。」
メゾソプラノのアリアを歌われるが、「あなたは、ソプラノじゃないかしら?」
テノールのアリアを歌われるが、「あなたは、バリトンの可能性がある。」
バリトンのアリアを歌われるが、「あなたは、テノールの可能性が高い」
言われた方々は、えっ?と
ほぼ全員「青天の霹靂!」という面持ちになる。
以前、ソプラノの曲を持ってきてくださった方に、「試しにメゾソプラノの曲を歌って」と歌ってもらったら、あんまりそのメゾソプラノの曲が「はまって」いたものだから、私は仰天したことを鮮明に覚えている。
というのも、ソプラノのアリアの時は、本当に苦しそうだったのである。
野球に例えて恐縮だが、ストライクゾーンから外れているという感じ。
しかし、メゾソプラノの曲だと、ストライクゾーンしかない!という感じ。
ビシッと決まる。
別の人が歌っているのかな?と思うほど、違っていたのである。
つまり、合っている曲を歌えば、素晴らしいし、合っていないと、聞いている方も努力を強いられることになる…。
(苦しそうなんだもん)
ちなみに私はその方が、メゾソプラノなんて、夢にも思わなかった。しゃべる声は、とても高くて、可愛くて、アイドル系の高い話し方。
しかし…
歌の高音、ソプラノの声域はその方には、大変だったのである。
もちそん声が出る、出ないというだけでなく、最も大事なのは、個々人が持っている「声の色」だとのこと。
しかし、「声の色」と言われても、その専門の方々でないと判別できないだろう。
ティツィアーナは、その方の輪郭、首、頭蓋骨の形、頬骨の高さ、鼻の形などなどみて、頭蓋骨を触って、判断する。
その上で、「声の色」で、歌っている方にお伝えしていた。
長年、ソプラノでやっている方に「メゾソプラノ」と伝えられた時、またメゾソプラノでやっていたのに、「メゾ・ソプラノというより、ソプラノ・リリコ・スピントだと思う」と言われたとき、言われた方は、どんな気分なんだろうと横で見ていて思う。(絶句!というお顔になる方が多い)
またバリトンからテノールになった方もいて、しかし、バリトンの時より、テノールに転向なさってからの方が確かに良いのである・・。
持って生まれた身体から奏でる音は、元来、決まっているのかもしれない。
バイオリンはヴィオラにはなれず、ヴィオラはチェロになれない。そんなものなのかしらん?
ソプラノからメゾソプラノになった方、またメゾソプラノの歌を持ってそのアリア、聞かせていただきたい。
#ソプラノ #メゾソプラノ #ティツィアーナドゥカーティ #声楽アカデミー #イタリアオペラ
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