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【パバロッティの教え給ひしアクート?後天的に身につけるテクニック】



ティツィアーナ・ドゥカーティのレッスンにテノールの方も受講してくださった。その時の歌の指導でテノールのアクートという唱法のやり方についての話がなった。
その際、世界的名テノール・パバロッティの話がティツィアーナから出た。

*アクートというのは、素人の私の耳には、甲高い高音の叫びのような響きに聞こえる。私には心地よい響きに聞こえるときと、”強盗にでも遭遇して叫んでいるのか?”みたいに感じることもたまにある。つまり何と言おうか…
一か八か!みたいな一刹那に賭ける!みたいな唱法なのかしらん?
プロの方々、何も知らない無学な私の戯れ言、お許しくだされ…。

話を戻し…
イタリア時代、ティツィアーナは、
パバロッティが学生(新米テノール?)の歌手たちにアクートの指導をしていたところに立ち会えたんだそうだ。(これも垂涎の的の出来事だと思う)

パバロッティは、言わずもがなの"不世出"の名テノール歌手。

もうオペラ歌手、その中でもテノール歌手になるために生まれてきたような人で、歌うためのあらゆる身体的資質に恵まれていたに違いないと思うのである。

しかし、当然、そのパバロッティであっても、歌のテクニックを学んでいる過程では、出来ないこともあった。(ようだ。)
どうやったら、うまくアクートが出来るのか?パバロッティも研究して、研鑽して会得したアクートのテクニック。
「そのテクニック、やり方を教えよう」ということで、新米テノールさんたちに教えていたんだそうだ。

ティツィアーナによると、後に多くの名テノールを見てきたが、パバロッティに限らず、名テノールは同じ技術(手法)でアクートを制覇し美声を響き渡らせているということに気づいたと言っていた。

先天的資質に恵まれていても、テクニックを身につけるには、後天的努力と学び、研鑽が不可欠なのである。

後天的な努力があってこその天才パバロッティであったろうし、これは彼に限らず、他の歌手、分野の違う演奏家もしかりなのである。(と思う)

ティツィアーナは、上記のような話を受講者してくださったテノールの方にし、実際、アクートの実技をした後、
「今、伝えたことは、頭でわかっても、すぐ再現出来るというものではない。アクートを習得するには、練習と時間が必要よ」と言っていた。

どんな天才も名人も努力し研鑽を積んでいるのである…。
という当たり前のことだが、実は怠りがちな事、マなんだ気がした。

で、また”パバロッティ”というのも、説得力がある。
実力、ネームバリュー、今やレジェンド!の歌手が言っていたことは、
漬物石より重たいよね。。


アクート以外にも「立ち方」、「見せ方」、「振る舞い方」、テノールは花形の役を演じるので、ただ歌うだけにとどまらない、二枚目!の所作も求められるんだということも、よーくわかった。

レッスン風景から先天的才能を輝かせるための後天的努力について学べたかな、私には畑違いだけど…。

でも分野は違っても究極的な大切なことは「同じ」なのである(と思う)。

アクート講義を聴いた私は、アクートの箇所、これからはオペラグラス使って観たいな!
#パバロッティ #ティツィアーナドゥカーティ #アクート   #テノール  


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