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展示感想:「交点」立体作品のグループ展、恵比寿アメリカ橋ギャラリー
初日に行って来ました。参加されている、翁素曼、岩森咲季 、木下華穂 、八木沢靖子は、東京造形大学の出身で、同窓によるグループ展でした。訪れていた方は、いきおい造形大学の関係者が多かったようです。
話を聞くと、東京造形大学は、人体表現を重要視する学風だそうで、その影響が、彼女たちの作品にも出ているようです。
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八木沢靖子さんは、陶芸、焼き物関連の作品を出されていますが、物質の持つ脆さのようなものを表現の中に含み込んでいます。傷跡をファンデーションで、覆いながら隠しきれない、そんな含みがあります。
彼女は、入学前から、球体関節人形の世界にはまっていて、自分でも制作していたようです。素材に装飾を積み重ねていく経験が、彼女の今の作品にも生きているのだと思います。
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岩森咲季さんは、鉄を素材とした金属彫刻の方です。金属関係の質量感のある作品の制作は、近年では大変難しいものがあります。小さな町工場がなくなり、金属を溶かすための窯や溶接を行う作業所を貸してもらえる場所を確保することが困難なのです。
金属彫刻の世界は日本では、先細りになっているのが現状です。
岩森さんは、町工場が乱立していた大田区で育ったそうですが、身近なところに鉄や金属、そしてそれを扱う場所があったそうです。
セルフ・コーディネートの表現を求めて彼女はデザインを学ぶつもりであったようですが、紆余曲折を経て、物を表現する彫刻へと方向転換し、東京造形大学に入学しましたが、そこで鉄と出逢い直すことになります。
金属造形は、非常に細い道ですが、セルフ・デザインの精神性を持って進まれれば、新しい地平も見えるように思います。
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彼女は結構、地力がある方だと思っています。
翁さんの作品は、交わらないものが、突然現れて、初めからそこにあるような不思議さんは、相変わらずです。今回は、会場の中央の空間を利用して、素曼ワールドが、展開しています。
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それぞれの作家が、交わるところという意味で、「交点」でもあったのでしょうが、僕には、表現した作品の中に、作家一人一人の中に走っている分断線が現れているように感じました。そこに「交点」という言葉をより感じました。
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