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表現再考: 華は輝き、花は咲く

 日本の七十二候では、菖蒲華を"しょうぶはなさく"と読ませます。中国の七十二候では、蜩始鳴で、セミが鳴き始める頃だそうです。

 ところで、中国では、漢字をさまざまな形式で使います。名詞、動詞、形容詞といった役割を果たします。華というの漢字は、輝いている様子を示しても動詞としては使わないようです。
 中国の使い方を尊重すれば菖蒲の輝きで、花さくなら咲くを使うべきなのでしょう。でも、ここは日本です。

 華の使い方に揺らぎがあるように、菖蒲というの漢字もあやめと読んだりしょうぶと読んだりするようです。また”いずれがあやめかかきつばた”というようによく似た違うはなだったりします。

 もう時が移って、本来の有様からは、イメージも大きく隔たってしまったのでしょう。


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