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展示感想:内藤瑤子展「フィクションなのに真実」 T-Box


 内藤瑤子展「フィクションなのに真実」行ってきました。内藤さんは、さまざまな手法を組み合わせては、表現をします。
 さまざまなものを貼りつけるように組み合わせていく手法は、一種のコラグラフであり、さまざまなものが、出会う、その偶然性の表現でもあります。

 内藤さんは、アクリル具材を支持体に代えて、その上に版をすり、それを貼りつけるという手法を展開したようです。
 そのため、パーツは存在感を強くうちだしています。

 そこにある〈何か〉は、イデアの具現したものだとしても、物質に具現化しています。僕らに訴えかけ交わるものは、イデアでありながら、物質でもあります。

 アートの表現は、その二重性のなかにあるのですが、それは人類創造の二重性にもつながります。

 私から、意味をひとつづつ削ぎ落として、それでも残る何か。内藤瑤子展「フィクションなのに真実」では、そんなことを考えていました。


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