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職種じゃなくって、人だよね | あるMRとの飲み会を通じて感じたこと

早いもので5月も終わり、6月が始まりましたね!あっという間に梅雨シーズン突入です。ほんと早い!!

5月のコロナ5類化を受けて、世間ではどんどん(?)、いやそうでもない(?)マスクからの解放が徐々に進みつつあるここ東京です。

一気にコロナ前の状況に!と株価の動きを見つつも、中国ではまたコロナが急拡大をしていたり、小学校周りでは、マスクが任意となったことから一部では感染症が流行していたりだとか、まだまだ反動もあるようですが、世の中は徐々にコロナ前の状況を取り戻しつつあるように思います。

となれば活発化してくるのが飲み会です。私は基本的に飲むことは好きなのですが、いわゆる会社の忘年会だとか、会議後の懇親会だとか、接待だとか、そういった類のものはあまり好きではないです。

一方で、気の知れた人とのお食事会や久しぶりの再会なんてのは、年に数回までならいいかなって思っています。お互いに状況をアップデートしあうことで、客観的に今の自分を見ることができますし、その人の新たな取り組みや活動を耳にすることで、自分の活動への新たなヒントをもらえたり、コラボレーションの開拓にもつながったりするからです。

今週そんな飲み会があったんですね。前職の職場で一緒だった方に誘っていただき、いろんな部署の方が集まる飲み会の場に。ありがたいですね、こうして職場を離れても誘っていただける方がいるのは。そして、それを暖かく受け入れていただける飲み会参加者の皆さんにも本当に感謝の気持ちが膨らみました。

で、そんな飲み会(10人くらいの飲み会)で、たまたま隣に座った方とお話していたんです。その方は、私と同じくアラフォーで、製薬会社の営業(いわゆるMR)をされている人だったんですが、色々話していく中で、キャリアについて改めて考えさせられたんですよね。

というのも、私もキャリアのスタートはMR。同じように社会人をスタートしたその方と私が、今この場所で、同じように楽しく、ほんわかに雑談で盛り上がっている。しかも初対面なのに。なんか不思議な感覚でした。

このゆとりってどこからくるのだろう?そんなふうに感じたんですよね。

今日のnoteは、そんな今回の飲み会で出会ったAさん(仮称)の話を聞いた中で、私が感じたキャリアを強くするヒントについて書いてみたいと思います。

MRという職種がなくなることはない


まず率直に感じたのがこれです。

「MRはもはやいらなくなる。」こんな話を私は何度となく新人時代から聞かされてきました。MRがこんなにいるのは日本だけ、そもそも効果が良ければ、薬は売れる。そんなことをずっと聞かされてきたのです。

確かにこれはある意味事実なのかもしれません。だって患者さんの健康や命が関わるヘルスケア業界です。そもそも医師は患者に対し、ベストな治療薬を提供するのが当然と思う人は多いと思います。だから、医師がすべての治療薬の特性を理解できている・・・・・・・のなら、これはその通りなのでしょう。これは、薬の世界に限らず、携帯電話キャリアしかり、旅行のbookingしかりです。リテラシーの高い集団に対して過剰なセールスを行うことは無意味に近い行為です。

一方で、多くの人は専門家ではないのが実際です。デジタル、トラベルの世界をとってみてもわかりますが、一部の専門家から見れば、「なんでこうしないの??」と思うことを平気で世の中の人はやっていたりします。これは、一般的な世界に限らず、医療やヘルスケアといったある意味で専門的な業界でも起きうるものです。誤解を恐れずに言えば、医療従事者であれ、MRであれ、多くの人の認識は偏っています。だって現場の人はいつだって皆多忙で、勉強不足なのですから。

だったら何が大切になるのか?

それは、人としての純粋なまでの素直さ・・・・・・・・・だと思います。つまり、「自分は無知である」と謙虚に受け止める心と、「相手から何かを学ぼう」とする探究する心が大切だと思うのです。

無知を認め、探究心を持つことは、相手に誠実なイメージを与えます。

「この人は本気で自分と向き合ってくれているんだな。」「こちらの困りごとに耳を傾けてくれているんだな。」と。すると、思わぬところで助けてくれる。

Aさんとの会話で印象的だったのは、ある開業医さんとのお話でした。その開業医さんはマラソンが特にお好きで、Aさんがきた時にはいつもマラソンの話をされるそうです。Aさんもこの開業医さんとは薬の話は全くされることなく、終始マラソン談義に花が咲くそう。一見仕事してないんじゃないの?って思われるかもしれませんが、これこそがAさんが出せる価値・・なんですよね。信頼関係があるからこそ、何かの時にはその開業医さんから頼ってもらえるし、Aさんとしてもその開業医さんを頼れる。持ちつ持たれつの関係が築かれるのです。

この関係性が短期の営業成績に影響することは恐らくないでしょう、しかし長期的に見れば、これほど強い関係性はありません。恐らくAさんが転職をして他の会社に移るまで、この開業医さんはAさんが勤める会社に多かれ少なかれ貢献したいと思うでしょう。それは、ひいては会社の信頼度を高め、価値の上昇、もっと言えば株価の上昇を生むのだと思います。

こういう人がいる限り、MRという職がなくなることはないのです。

仕事は「蝶のように舞い、蜂のように刺す」くらいがちょうど良い


蝶のように舞い、蜂のように刺す

この言葉は、伝説のプロボクサー、モハメド・アリのボクシングスタイルを形容した表現として世に普及したものです。ただ、実際の仕事においても、これはとても当てはまることだと私は思います。

つまり、普段は蝶々のようにひらひらと、一見仕事してるのか、していないのかわからないくらいのゆとり・余裕があるように見せつつも、いざという場面では、しっかりと蜂のように強く・鋭くパフォーマンスを出す人、これこそが価値の高い人の特徴だと思うのです。

Aさんも一見はゆるキャラのような、ほんわかとした、若手女子から「かわいい」とか言われてイジられていそうな雰囲気のオジサン。(拝読いただいていたら大変申し訳ありません🙇‍♀️)ですが、話を聞いていると現場での信頼感が圧倒的に高い様子が伺えました。

その日も当初はオンラインでのお仕事(プレゼン)だったそうです。ですが、当日顧客となる医療機関から電話があって、現場までプレゼンに行ってきたそうです。そういった臨機応変な対応、ニーズに合わせた調整、そしてそれを軽やかにこなす姿。あぁこれがAさんの魅力であり、信頼の土台にあるんだろうなと感じました。

様々なコトにアンテナをはることの重要性


聞けばAさん、入社はコロナ禍だったそうです。2019年末にお友達からのご紹介でこの会社に入社されたようなのですが、皆さんもご存知のように、入社早々コロナ禍に突入していったようで、医療機関との関係性がまだ十分でない中で"訪問"という手段が閉ざされてしまったそうです。

ですが、ここからの転換が早かった。同じオフィスに所属する別の領域のMRとの交流の輪を深めたり、社内にあるコミュニティーに参加したりと、今できること・・・・・・を一つずつ進めていかれたようです。ご本人は、「ちょっと興味があったので。」くらいにおっしゃっていましたが、案外行動がすぐできる人は少ないように思います。

先ほどご紹介したマラソンの話もそうですが、様々なことに興味を持ち、少し動いてみることができる人は、結果として仕事もでき、唯一無二の存在になれるのだと思います。

さきほどMRという職種がなくなることはない。とお伝えしましたが、これはある意味では間違っているのかもしれません。

職業はなくなる可能性がある、ですが、自分らしい唯一無二の価値を顧客に届けられているヒト・・は、職を追われることはない。こう言い換えるのが正しいように思いました。

よく「株式会社 じぶん」を作れと言いますが、まさにそういうことなのかもな。こんなふうに感じた今回の楽しい飲み会でした。

いやはや、素敵な出会いに乾杯です!🍺

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました✨

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