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発見!「ありたい自分」の探し方 @ 軽井沢ラーニングフェス

雨が降りしきる軽井沢のキャンプサイトに心に馴染む演者のさわやかな声とaudienceの明るい笑顔、笑い声。迷彩柄のジャケットにAdidasのスウェットパンツとスニーカーに身を包んだ澤円さんはいつもの軽やかな口調で話し始めた。

ワークショップのテーマは、澤さん代名詞ともなっている「ありたい姿(Being)」。

澤さんがBeingを考え始めたきっかけ

そもそも澤さんがBeingについて深く意識されるようになったのは、澤さんが所属されていた会社(Microsoft)のUS本社が提供していたシリコンバレーでの研修だったそう。

プログラム自体は、もともと女性管理職向けに開発/提供されていたものだったが、一部のプログラムは男性社員にも提供されており、そこでBeingについての詳しいトレーニングを受けられたとのことであった。

Microsoftが、Being研修を導入したのは、企業としての「ありたい姿」と、実際に企業が提供している「サービス」の間にギャップを作らせないようにするため、だったそう。「ありたい姿」と「日々のサービス」の間にギャップが生まれると、投資家が一気に引いていき、それはひいてはビジネスにも大きな影響を与えることになるため、普段からBeingを社員に意識させるようにしているそうだ。

Beingは、一般的に会社のVision、Value、Missionに反映されていることが多いが、一方で私たちの日々の行動は、Doing(何をするのか?、どう実績を作るのか?)に向きがちだ。このBeingとDoingの間のズレを認識し、日々補正できているか?がビジネスを持続可能なものとできるかどうかに影響を与える、ということであった。

Beingと向き合うことの意義は?

「人はよく死ぬ間際になって、『もっと〇〇しておけばよかった。』といった後悔を言葉を耳にするようなこと、ありませんか?」と聴衆に投げかけられた澤さん。ビジネスシーンのみならず、私たちの日々の生活にも、BeingとDoingにはギャップが生じやすい。そして私たちは、案外このギャップに意識的に目が向いていない。

だから、ビジネスシーン以外でもまずBeingを言語化し、それを普段から意識し、日々の行動を決めていくことが、結果的に後悔しない人生を送る上で重要だということであった。

「滅私奉公」という言葉があるが、これはとても危険な行為だともおっしゃっていた。自分にウソをついてまで公(他者)に尽くすことは、自分の為にも人のためにもならない。何も考えずに、私(自身)を滅するのではなく、まずは少し自己中心的に「私はどうありたいのか?」という心の声に対し正直に向き合った上で、その上で(その次に)公(他者)に尽くす。この順番が大切だと理解した。

言い換えるなら、「滅私奉公」ではなく「立私奉公」な考えを基に行動していくことが、私(自身)の人生を豊かにし、ひいては周囲をも幸せにする、という考え方なんだと理解した。

Beingを考える上で効果的な方法とは?

Beingを考えるアプローチとして、この日澤さんが提案された方法_。
それは、自分が普段から憧れている(あるいは好きな)芸能人、キャラクター、周囲の人を想像して、そこからまずその人の「嫌いなポイント」を言語化していくといった方法であった。

私は、ソロキャンプ芸人として有名になった「ヒロシ」を想像した。
正直、憧れの人と言われ、パッと思いつく人はいなかったのだが、、、なんとなく想像を巡らせていった先にいたのが彼だった。

私はソロキャンプなどしたことがないし、正直したいとも思わないが、なんとなく彼のキャラクターや生きるスタイルに、愛着間や親密性を感じ、今回は「ヒロシ」で行くことにした。

ワークショップのお題である、「嫌いなポイント」を挙げるのはなかなか難しいことだった。憧れている(又は好きな)時点でそもそもひいき目にその人物のことを捉えてしまうからだ。一緒のグループでディスカッションしたメンバーも私と同様に苦労していた。でも少しずつだが言語化を試みた。

「自己中」だとか、「型破り」だとか。私も「ヒロシ」に対してうっすらと感じている”イケてないポイント”を出したみた。(誹謗中傷に当たるのでここでは触れない。)でもやっぱり、そんな特徴も含めて私は彼を受け入れているなぁと感じたのである。

グループワークが好きな人の嫌いなところで一通り盛り上がった後、ワークショップの最後には、好きなポイントを発言し合う時間が用意された。みんな思い思いに、自分たちの好きな人物の「スキ」を思う存分に表現していた。こうして言語化を進めていくとあることに気がついた。

自分のbeingを認知するためには、「スキ」も「嫌い」も含め、まずはすべてを言語化することから始めることがよいのではないか?

ワークショップを通じてこのように感じた。そしてその次のステップとして大切になるのは、その言語化した「スキ」や「嫌い」と向き合うことを習慣化し、「私はなぜそう思うのか?」を深堀していくことだ。

私であれば、「スキ」なのは、一人でいる時間だったり、本からの学びを自分に投影させている時間。もしくは、おいしいコーヒーと大好きな音楽を堪能している時間だったりするだろう。

反対に嫌いなことは「飲み会」「つきあい」「合コン(今となっては懐かしい思い出だが(笑))」。(とにかく人付き合いが苦手だ。)

でも一方で、特定の人達とは時に異常に話したくなるし、話すこと自体はむしろ好きだ。そんなことを「なぜ?」で紐解いていって、結果的に24時間が自分の「スキ」で満たされるようになればいいと思う。

まだまだ道半ばだが、改めて自分のBeingを考えるきっかけに向き合えた、そんな素敵な時間であった。

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