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弁【べん】

臨床医学各論で心臓んとこやってます。
左心室ってところからプシューー!ってやって、全身に血液が送られますよね。
これによって人間って生物を構成してる37億個の細胞に必要な栄養が送られます。
細胞ってのも一匹の生物みたいなもので栄養を摂ったら不必要なものを排泄するわけです。
血液はそいつを受け取って心臓に戻ってく。
戻ってきた血液は
右心房ってところに入ってきてその下の
右心室ってところにシューーっと流れ込んできたやつをプシューってんで肺に送ります。
肺で下界の新鮮な酸素って栄養をいただいて、
左心房ってところに戻ってきて、
シューーっと左心室に流れ込む。
約5リットルの血液がそんな風にしてカラダを巡ってるんですよね。
それを担ってる4部屋を総称して心臓って名前を名乗ってる
親分となるわけです。

で、またこの心臓親分の気持ち悪いところが、
生まれてから死ぬまで止まらないんですよね。
今、ワタシは授業を終えて電車の中で座ってホッて感じで休んでますけど、
心臓は動いてんすね。
昨日酔っ払ってソファで寝落ちした後も心臓のやつは休まない。
ずっと動いてるんです。
なんか、
気持ち悪くて笑っちゃいますよね。
ずっとですよ。
ずっと。
それも勝手に。
休めって言っても休まない。
自動脳【じどうのう】ってヤバい機能まで搭載してて、
マリックさんとかユリゲラーさんとかにお願いしてワタシの心臓を超魔術でカラダの外に出してもらうとするじゃないですか、
それでも、心臓って休まないっていうか、
マリックに取り出されたってことにも気づかないっていうか、
動いちゃうんです。
ひとりでもピクピクって、
親分たら。
この辺は気持ち悪くて、ちょっと引きますね。

ま、ヤバいんですよね。
親分の仕事っぷり。

で、
臨床医学各論でここんところ何を学んでるかっていうと、
弁【べん】のことなんです。
さっきも書いた左心室がプシューってやるには、
右心房から右心室に、でちょっくら肺を巡って
左心房から左心室に、んでプシューー!ってんで
全身めぐる。この4部屋ごとに弁がついてるわけです。
で、
この弁が
パカ!!って開いたり
ピタ!!っと閉じたりしてくれるから、
逆流しないんですね。
それが閉鎖不全【へいさふぜん】を起こすと、
逆流しちゃう。
それが狭窄【きょうさく】しちゃうとうまく流れない。
だから、いろんな症状を引き起こすわけです。
①僧帽弁狭窄症
②僧帽弁閉鎖不全症
③大動脈弁狭窄症
④大動脈弁閉鎖不全症
似てますけど、
全然違うんです。
症状が。
明確に違うわけです。
どこに浮腫が?
どんな合併症が?
どんな痛み?
どんな治療?
どんな予後?
国家試験に合格するためにそれぞれの病名に対応した症状を覚える。
ってだけの作業だとしたらホント大変です。

ただ、
血液の流れとともに4部屋ごとの役割がわかってれば
そんなに難しくもない。

弁を弁え【わきまえ】れば、
そんなに難しくない。
ってことなんです。

なんて、
一丁前な口を効いちゃいましたけど^^;
弁って
弁える【わきまえる】
って意味があるんですよね。

4部屋ごとに役割があって、
誰かが仕事してる時はこっちは黙って待ってる。
こっちが仕事してる時はその誰かに黙って待っててもらう。

弁は、
弁えてるんです。
心臓の親分の仕事っぷりはわきまえが成ってる。
見事にです。
ケジメがはっきりしてる。

誰かが話してる時には黙って聴く。
こっちが話してる時は誰かは黙って聴く。
これ、
良い組織ですよね。
弁えってのがある組織。
ゴッチャにしないわけです。
組織ごとに弁が働いてる。
だから、
何かの問題が起きたら、
その問題の原因がすぐにわかる。

弁が立つ。
なんて言葉がありますけど、
弁えが立ってる話は心地が良いですよね。
弁えの無い話は心地が悪いですよね。

ワタシらが心地よく生きているのは、
心臓の親分さんのおかげ。
その親分の働きに欠かせないのが、
弁【べん】
この弁の弁え【わきまえ】が効かなくなると、
様々な症状が。

人間関係でも、
ありがちですよね。
弁えのないことによる症状って。


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