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『のこるもの』 鈴木奏絵

みなさん、初めまして。
明治大学女子TRの鈴木奏絵と申します。

20チームが始まったとき、
私はスタッフリーダーとして「総力戦で挑む」ことを目標に掲げました。
チームがどんな方向に向かってもスタッフを含めた全員の気持ちが同じ場所にいて欲しい、
「誰かの勝ち(負け)」「誰かの成果(失敗)」であってはならない。
そのためには、全員が失敗してもいいから、チームを動かすつもりで何か行動を起こすことが必要不可欠だと感じていました。

普段通りのオフ前の練習が、4か月にも及ぶ自粛前最後の練習になるということは、誰が予想できたでしょうか?
もちろん、最初は何から行動していいのか分からず、4年間頑張ってきた成果を発揮できないかもしれないという、漠然とした不安に駆られた時もありました。

しかし、改めて考えると、グラウンド以外で1番輝くことができるポジションは、スタッフなのではないかという結論に至りました。

そして、当初決意した「総力戦」を達成するため、スタッフ一人一人に役割を振り、自分の興味のある分野で、チームのために行動してみることを提案しました。

具体的には、審判に興味のある3年生のMGが主体となり、新ルールブックの明治版を作成しました。作成には全スタッフが携わりましたが、期日の設定やページの割り振り、取りまとめなどはすべて彼女に任せました。

他にも、2年生が主体となり、実際に会ったことのないオンライン入部の1年生と上級生スタッフの交流を図るための「スタッフパーティ」を企画や、テーピングに興味のあるMGが身体の構造から怪我の仕組みを理解できるようなプレゼンを作成し、知識と技術力を高めるための指揮をとってくれました。

また、週3日のスタッフミーティングで、個人でインプットしたことをアウトプットする場を設け、それぞれが興味のあることや強みとする部分をお互いに知ることで、スタッフ内のチームワークを高めようと考えました。

このように、私が行ったことは、全員が活躍するための第一歩を提案したこと、行動しようとしている子が動きやすいような環境を作ることだけですが、本当に全員が明治の歴史の1ページに「のこるもの」を作り出してくれたと感じています。

全国大会がなくなって残念、なんて偉そうなことは言いません。明治は明治らしく常に挑戦者として、リーグ戦1位という高い高い壁に向かって邁進してまいります。

そして、その壁を乗り越えるには、この自粛期間で蓄えたスタッフ陣の力が不可欠であると信じています。