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本の感想だったり、ショートショートだったり、日記だったり こんな感じでやっております…

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最近の記事

【山崎ナオコーラさん】ニキの屈辱

作者:山崎ナオコーラ さん タイトル:ニキの屈辱 有名な作品なものの、読んだことが無かったので今更ながら近所のTSUTAYAで購入。 ”芸術家同士の恋愛をこんなにも上手く書かれた作品はない” 解説には、こう書かれていた。 私は芸術家ではないし、割と対局な場所にいて、 平均的で安心安全な場所で平均的な人たちと付き合っているからか、その意味は分からなかった。 けど、物語に出てくるニキの気持ちは自分とリンクするものがあった。 写真家の自分が好かれていて、 写真家としてもっとも

    • 特別感

      「キャリアのある女性だからね」 その一言に、30代半ばを超えてなおバリバリ働いている女性への軽蔑のニュアンスが含まれ、しっかりとそのニュアンスを場に滲ませている。 3年目で一番仕事のできる町田を、自分がいかに仕事でイケてる20代だったのか、今の自分は省エネモードだからとフォローしつつこき下ろす話が終われば年齢を重ねた女性への差別的発言だ。 私はこの男のどこが好きなんだろう。 たしか、顔が好きだった気がするが、対面よりもWeb会議で映る液晶越しの顔の方が程よくぼけてて丁度いい

      • 君と君と

        「遥香の人生にとっていい選択になることを祈ってるよ。」 「ありがとう、よく考えてみる。決まったらまた連絡させて。」 私の転職を心から応援してそう言っているのか、私がいなくなることで空くポジションに埋まりたいからそう言っているのか、はたまた私が狙っている先輩を実は里沙も狙っていて邪魔者が消えると思っているのか。 なんぜか分からないけど、もやっと感にもくもくと包まれる。 パレットの上で、ゆらゆらと揺れるの水に溶けだす絵の具のように、淡くもくもくと広がっていく。 ______

        • 変わらない自分

          自分のお気に入りの部下しか出世させない部長。 そんな部長を裏では揶揄しつつ、自分もお気に入りの部下にしか良い仕事を渡さない課長。 そんな課長の機嫌を損ねないように、課長が欲しているリアクションを出し続けるマシーンと化しつつも、裏で課長をエコヒイキ男、略して”エコ男”と呼んで同期と笑っている私。 「仕事のプロフェッショナルとして、それはエスカレーションしなければいけないね。」 「君は大事にしたくないのかもしれないけれど、クライアントのためにならないよ。」 「俺、ヒアリングす

        【山崎ナオコーラさん】ニキの屈辱

          【綿矢りささん】生のみ生のままで

          作者:綿矢りさ さん タイトル:アタラクシア 発売日:2019年6月26日 読んだ時期:発売されてすぐ ざっと感じたこと:恋愛で壊れていく姿に共感したし、怖かった。二人ともすごく美しい。 ・感想 逢衣と彩夏。 序盤の、逢衣のまともさにいらいらした。 彩夏のまっすぐで、わがままで、気が強くて、繊細なところがすごく好きだった。彩夏みたいに、きれいで自信溢れでてて強引に恋愛進められたら気持ちいんだろうなって。絶対になれないけど。 彩夏の表面に出さない孤独感、つらさ、弱み。

          【綿矢りささん】生のみ生のままで

          【朝井リョウさん】死にがいを求めて生きてるの

          作者:朝井リョウ さん タイトル:死にがいを求めて生きてるの 発売日:2019年3月7日 読んだ時期:発売されてすぐ ざっと感じたこと:普通を受け止められる人は強い。何かの主人公になるよりも難しいこと。  過去に私も、常識から外れて見える決断さえすれば、自分の小さなコミュニティの中で特別な存在になれると思って選択したことを思い出した。その決断は、後悔していない、と思っていたけど、この本を読んでその選択は自滅の種になっていたかもしれないことに気付かされたなあ。  ”普通”

          【朝井リョウさん】死にがいを求めて生きてるの

          【辻村深月さん】傲慢と善良

          作者:辻村深月 さん タイトル:傲慢と善良 発売日:2019年3月5日 読んだ時期:発売されてすぐ ざっと感じたこと:主人公の愚かさと自分自身が重なりすぎて読んでて苦しかった。自分自身を変えなくてはいけないなと強く思った。 ・感想  真実の愚かさは、私のそれとぴったり重なるところがあって苦しかった。切望したものが手に入ったら私の幸せも私の愚かさで崩れてしまうんだろうか?ただ、幸せになりたいと思ってしたことも自分じゃ気づかない自分の愚かさが壊すなんて悲しいなあ。  美奈

          【辻村深月さん】傲慢と善良

          【金原ひとみさん】アタラクシア

          作者:金原ひとみ さん タイトル:アタラクシア 発売日:2019年5月24日 読んだ時期:発売されてすぐ ざっと感じたこと:怖くて、せつない。自分も含め、多くの人は満たされても満たされたりなくて、生きてるだけでつらいもの。 金原ひとみさんの本が大好きなので、発売日に本屋さんに行って即買、即読。やっぱり好きでした。 ・感想  自分の日常と重ねて読むと怖くなった。自分の心の持ち方は、ただただ、生きるのはつらいなあと。生きてるだけでつらいことばかり。  冷徹で強い。けど

          【金原ひとみさん】アタラクシア

          【瀬尾まいこさん】そして、バトンは渡された

          作者:瀬尾まいこ さん タイトル:そして、バトンは渡された 発売日:2018年2月22日 ほか:本屋大賞 大賞受賞 読んだ時期:2019年春ごろ ざっと感じたこと:優しい話。優しくなりたいと思わされる話。 本屋さんに入ってすぐある平置きコーナーに一面置かれていてつい購入。 表紙の第一印象はハートフルな感じ。 普段こういった本はあまり読まないので、本当に”つい”購入してしまった感じ。でも、自分の”つい”の行動は正しいものだと証明してくれた本。 ・感想  登場人

          【瀬尾まいこさん】そして、バトンは渡された

          日常:4月-5月中旬

          出来事 ・4月1日 新卒入社。同期500人 ・4月上旬 ハードめな部門に配属される、リモート研修みっちり

          有料
          1,000

          日常:4月-5月中旬