TES vs SNの感想(LPL 2020 Spring W5D4)

はじめに

 対戦相手のSNは、去年まではMapleSwordArtの、今は亡きFWのメンバーを中心としたチームでしたが、今年はMapleがLNGに移り、代わりにベトナムJunglerのsofMを迎え新体制としてスタート。
 チームのポテンシャルは十分ですが、ここまで4勝6敗とあまりいい成績を残せていません。TESとしては春のプレイオフ上位進出に向けて負けられない戦いが続く中、今日の試合も勝って終わりたい所。
 そしてTESはパッチ10.6での最初の試合。どのようなBAN/Pickをしてくるかにも注目です。それでは試合の方見ていきましょう。なお、本記事は下記の動画を参考に作成されています。

1戦目

 まずはBAN/Pickから。

無題

Photicが育たないといけない構成の時は嫌な予感しかしない

 パッチ10.6になっても相変わらずOPなApheliosを始め、王剣がMeleeチャンピオン向けにBuffされたことによって相対的に強くなったRenekton。そして何故かLPLでぶっちぎりの勝率を誇るKassadinと、若干のメタの移り変わりが見えるBANに。
 SNは脅威Varusを主軸にしたmid game向けの構成、対してTESはOrnnの硬さとJarvan、Rakanのシナジーでフロントラインを固め、育ったEkkoとMiss Fortuneで削り切る、late game向けの構成に。
 TESはできる限りオブジェクトを確保しつつ、味方のキャリー陣が育つまで耐えることができるかが、この試合の鍵を握ります。
 それでは試合の方見ていきましょう。

無題2

動画の1:36~。Knightは何使っても上手い

 当然のことながらSNはmid game向けの構成であるため積極的にオブジェクト周りでの集団戦を仕掛けてきます。
 この時間の戦闘はどうしてもきついTESの構成ですが、OrnnのウルトとEkkoが上手く動いてKnightにキルが集まる展開に。
 こうなったときのTESは(以下略)。とは言え、キルはTESが勝っているもののタワーとドラゴンは順調にSNに取られ、オブジェクト差をつけられてしまいます。脅威Varusが相手の時は、防具を積んでいないチャンピオンのHPが一発で消し飛ぶ為、どうしても睨み合いの状態が続くとSNが有利な形に。

 さて試合は終盤戦に差し掛かろうとしている段階。SNにドラゴンソウルのリーチがかかり、そろそろ集団戦での負けが許されなくなってきた中、なんとか耐えてファームしてビルドを少しでも進めたいTESですが、またしてもこの男がやらかしてしまいました。

無題3

動画の8:36~。この位置危なそうだなーと思っていたら案の定な結果に

 TESの構成上、最もやってはいけない集団戦をやってしまいました。チームの火力の半分以上をMiss Fortuneに依存しているということが全くわかっていない立ち回りによりあえなく即死。
 こういうところがJackeyLove待望論とかファンボの間で囁かれる原因になるんだぞ言いたくなりますが、その話はこれくらいで。
 この手痛い集団戦の敗北により、midのインヒビターまで取られる事態に。次のドラゴンまでにどれだけファームできるかの勝負になっている中、手痛いタイムロスとなってしまいましたが果たして間に合うのでしょうか。

無題4

動画の10:26~。なんとかビルドが間に合った瞬間

 相変わらずオブジェクト周りではミスらない男Karsaがしっかりとドラゴンを確保し、かつTESが一応集団戦を勝利する形になりました。
 この時点でOrnn、Ekko、Miss Fortuneの全員が3コアまでビルドが完成。火力もさることながら、OrnnがVarusとSyndraのフォーカスを受けても落ちないレベルまでファーム出来ています。
 こうなってしまえば賞味期限切れとなった脅威VarusにLee sin、Syndraと、味方を守るかイニシエートするしか無いMaokaiとTahm Kench相手ならば負けるはずがありません。
 ・・・負けないですよね?

無題5

動画の11:04~。これが正しい集団戦

 不安は杞憂に終わりました。チームのフロントラインがしっかりと相手のダメージを受けている間に、後ろからMiss Fortuneが順番に叩いていくだけの作業。
 この集団戦にさえ勝ってしまえば、後はもう育つ余地のないSNを他所に、TES側がガッツリ育つだけなので、やっと安心してみていられる展開となりました。

 終わってみれば10kゴールド差をつけてこの試合を取ったTES。Ornnを主軸にしたlate game構成確かに強いんですけど、TESがやるとどうも危なっかしくて心臓に悪いのが良くないですね。次の試合に行きましょう。

2戦目

無題6

得意なチャンピオンがメタに合ってるのって良いよね

 TESは相変わらずOPなApheliosを確保しつつ、各々得意なチャンピオンかつ今のメタに合っているチャンピオンを選択。
 個人的には、ApheliosとVarusどちらをより警戒すべきなのかの判断が付き兼ねていますが、SNとしてはApheliosよりもVarusを警戒するBANに。
 そしてSNはパッチ10.6で評価が上がっているKalistaを主軸に置く形の構成。それに対してTESは、Kalistaと相性の良いSupportのThreshとTaricをBANして対抗します。
 結果的にお互いバランスの良い構成にしてきたなという印象ですが、どうなるでしょうか。試合の方見ていきましょう。

無題7

動画の17:55~。危なげなくドラゴンソウルを獲得

 試合は中盤戦、TESはドラゴンソウルを獲得し、順調なゲームメイクをしていきます(Knightのmejaiのスタックも順調!)
 Apheliosを始め各キャリー人の装備が充実しているので、無理やりけしかけられても反転して殴りに行けばまあ負けないでしょうという状況。
 これはこの試合ももらったなと安心したのもつかの間、盛大にゲームをぶん投げる事件が発生します。

無題8

動画の19:21~。各々やりたいことが全く噛み合っていない状態

 そもそもTESとしては、危険を侵してまで先にバロンを殴りに行く必要はなく、タワーにプレッシャーをかけつつ勝てる集団戦が来るまでただ待つだけで良かったのです。(ドラゴンソウルを持っているのでなおさら)
 百歩譲って全員でバロンにフォーカスするならまだしも、バロンを殴り続けようとしてる奴と反転しようとする奴とmidで敵を釣ろうとしてる奴がいてもうめちゃくちゃです。何一つやりたい事が合っていません。
 続くエルダーでの集団戦でもあっけなく敗北し、勝てた試合を落としてしまう形に。

 こういった勝てる試合をthrowしてしまう展開はどのチームにもあることなのですが、応援してるチームがこれをやらかすとがっかりしますね。とは言え、負けた試合をいつまでも嘆いててもしょうがないので次に行きましょう。

3戦目

無題9

とにかくシナジー重視の構成

 難しいことは全部忘れて、とりあえず集団戦始まったら全員ウルト使おうぜ!という構成のTES。
 JarvanとRumbleのコンビは昔からの定番ですが、今でも強力なシナジーを持つ組み合わせです。そこにAoEスタン持ちのLeonaと、Jarvanと非常に相性の良いウルトを持つMiss FortuneをPickし、集団戦いつでもいけますという構成に。
 対してSNは、1戦目と同じく脅威Varusを主軸にしたmid game構成に。またしても長距離からのPokeに怯える日々が始まりますが、TESは1戦目のlate game構成とは違い、序盤から集団戦の強い構成であるため、主導権を渡さずにゲームメイクできる・・・はずです。
 試合の方見ていきましょう。

無題10

動画の23:57~。とりあえずウルト全部使っとこう!的なノリでも勝てる

 TESのやりたかったことその1が早速でました。Leonaがウルトでけしかけ、JarvanがウルトでVarusを囲い、Miss fortuneがウルトをぶっ放すだけの簡単なお仕事です。
 369の素早いTPとKnightの寄りが功を奏し、この集団戦でエースを獲得。幸先の良いスタートを切ります。

無題11

動画の26:05~。Varusよ、どこへ行こうというのだね?

 TESのやりたかったことその2です。JarvanのウルトでVarusを囲った後に、Rumbleのウルトを使うだけのこれまた簡単なお仕事。おまけにMiss Fortuneのウルトまでついてきます。お得!
 通常のADCビルドならまだしも、脅威ビルドのVarusの場合、接近されるとお手上げ状態である上、ゲーム開始20分時点で既に7kゴールド差がついているこの状況、ほぼほぼゲームセットです。

無題12

動画の26:57~。SNは良い当たり方をしましたが時既に遅し

 LeBlancが上手く後ろに回り込みMiss Fortuneを最初に落とすことに成功しますが、流石に装備もレベルも差が付きすぎていました。
 この集団戦でTESが勝利したことにより、後の時間はお楽しみタイムに突入。危なげなくこの試合に勝利しました。

さいごに

 途中試合をぶん投げた事もありましたが最終的に勝ったのでヨシ!
 真面目に考察すると、MVPを取った369しかりKarsaももちろん仕事してるのですが、やっぱりチームの柱であるKnightの影響力がでかいなと思いました。
 というのも、今季のLPL midレーナーの中での使用チャンピオン数は2位タイの14体であるにも関わらず、KDA5.45で3位ととんでもない成績を残しています。これだけチャンピオンプールが広くかつ活躍できるのもKnightならではだと思います。
 ちなみに今季最も使用チャンピオンが多いmidレーナーはDoinbで、15体ものチャンピオンを使い、KDA5.94で現在2位です。スーパーキャリーの名は伊達じゃないですね・・・。

 途中連敗することもありましたが、見事持ち直し現在4連勝中のTES。このまま順調に勝ち星を増やし続けて行ければ良いなと思います。
 ここまで読んでいただきありがとう御座いました。


 

私が記事を書く時のお供のコーヒーが少し良いものになるボタンです