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今年のPlay-InはLJLにとって過去最高のチャンス

はじめに

 今年もSpring、Summerシーズンに渡って続いた各リージョンでの熾烈な争いも一段落を終え、いよいよ今年のWCSであるWorlds 2020に出場する全チームが出揃いました。
 COVID-19の影響で今年は全てが異例の中開催されたシーズンとなりました。WCSも例外ではなく、既に選手たちは現地入りして2週間の隔離生活を強いられたり(これは誰かが感染したわけではなく、上海で大会を開催する上で選手スタッフ全員に課せられる処置です)、今年こそWCSの舞台での活躍を期待されていたVCSが無念の出場見合わせとなる等、まだまだ予断を許さない状況が続いています。
 しかしこんな状況だからこそ、LoL10年の節目となる今回の大会を全力で楽しもうじゃないかという事で、Main Eventの前哨戦にあたるこのPlay-Inの見どころと、こんな状況だからこそ逆にLJLにとってチャンスとなったその理由を皆さんにお伝えすべく、今回の記事を書きました。
 少しでもこれから始まるWCSが盛り上げるきっかけになれば嬉しいです。それでは参りましょう。

改めて今回のPlay-Inのルールをおさらい

 Play-Inのルールが変更になった事は既に皆さんご存知だと思いますので、軽く概要だけ説明したいと思います。また、こちらの「LeaguepediaのWorlds2020の項目」に詳しいルールが書いてありますので、まずはこちらを一読いただけると、今回の記事をよりスムーズにお読みいただけます。

 さて話を戻しますと、今回のPlay-Inは、全10チームを1グループ5チームで2つに分けたシングルラウンドロビン形式にて行われる事になりました。

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公式のページから引用。図にするとこんな感じ

 従来の12チームを1グループ3チームで4つに分けたダブルラウンドロビンとは大分変わった形になりました。
 まずグループステージでは、この5チームの中からシングルラウンドロビン(総当りで各チーム1回ずつ戦う方式)で戦い、1位となったチームがそのままMain Eventに直行。逆に最下位となったチームが敗退となるのがグループステージで行われる戦いになります。
 ノックアウトステージでは、残った3位と4位のチームでBo5を行い、勝ったチームが、自分たちのグループではない2位のチームと再びBo5を行い、勝ったチームが最後のMain Event行きの切符を手にできるというのが、Play-Inの大まかな内容になります。

 ここまでは既に皆さん把握されていると思いますが、では何がLJLにとってチャンスなんだという事を、次の項にて説明したいと思います。

LJLにとってチャンスな理由

 大小含めれば色々あるのですが、大きな理由としては下記の2つの理由が挙げられます。

強いチームに勝たなくても良い
 
これは去年の1グループ3チームに分けられる方式ですと、必ずメジャーリージョンのチームが1チームと、マイナーリージョンの強いチームが一つと、最後の枠にLJLとなり、グループステージを勝ち抜くためにはほぼ2勝することが必要だった為、グループ分けの段階からグループステージ突破がかなり厳しい状況に陥っていました。
 ところが今回のグループステージでは、全5チーム中敗退となるのは最下位のチームだけです。無理にメジャーリージョンのチームに勝つ必要はありません。
 むしろ今年のWCSのPlay-Inに出場を決めたメジャーリージョンのチームはMain Eventとの日程を間違えて来てしまったレベルの強さであるため、LPLやLECといった強いチームには早々にグループステージで1位通過してもらったほうが、結果的にLJLにとってノックアウトステージ、更には夢のMain Eventへの出場への道が見えてきます。

同じ強さのチームとたくさん戦える
 今回LJLがチャンスである最大の理由です。去年の形式ではOPLやCBLoLのチームと一緒のグループになることは絶対になかったのですが、今年はマイナーリージョン全てのチームが平等に振り分けられる為、LJLと同レベルのチームと戦えるチャンスがかなり高くなります。
 そして最下位にさえならなければ良いので、メジャーリージョンのチームに1回も勝てなかったとしても、マイナーリージョンのチームにさえ負けなければ確実にノックアウトステージに進むことが可能になるのが、今回のPlay-In最大の特徴です。

 以上を踏まえて理想のグループ分けを行うとすれば、下記の様な感じになるのではないでしょうか。

・グループAorB
 LGD、TL、INTZ、LGC、V3

・グループAorB
 MAD、PSG、UoL、R7、SUP

 必ずしもこのグループ分けになるとは限りませんが、どのチームと一緒になったら嬉しいかをある程度理解しておくだけでも、近日中に開催予定の抽選会をより楽しめると思います。
 ちなみにですが、上記のグループ分けは去年のPlay-Inでのプールを参照して私が独自に振り分けたものであり、実際のマイナーリージョン間での実力差はこの通りではない事は付け足しておきます。

Play-Inここに注目

 LJLを応援するのはもちろんなのですが、それ以外のチームですとLGDがどんな戦いを見せるのかに注目して欲しいと思います。
 LCS、LEC、PCSと他のメジャーリージョンのチームはプレイオフで敗北してしまったことでPlay-Inでのスタートとなってしまった、所謂負けたのでここにいるチーム達ですが、LGDは違います。
 スケジュールの都合上Regional Finalsが行われたのはLCKとLPLだけなのですが、LGDはその地獄のRegional Finalsを勝ち上がってPlay-Inへの出場権を勝ち取った唯一のメジャーリージョンのチームです。


 LPL4位と侮るなかれ。元SKT T1のJungleとしてもお馴染みPeanutを始め、元AFのADCKramerと現在急成長を遂げるSupportのMark、国家代表midのxiya、そして元RNGのTopを勤め上げた男Langxと世界の舞台で戦った経験のあるプレイヤーばかりです。
 注目は今完全にメタの中心にいるPeanutによる圧倒的なパフォーマンスです。SKT時代どころかROX時代の面影すら見える程の覚醒っぷりを見せつけています。そして極めつけはあの2018年ワールドチャンピオンであるIGを倒してPlay-Inへの出場を決めたという事実。間違いなくPlay-Inで台風の目となるチームになることでしょう。

大会の日程について

 上記でも少し述べましたが、今回のWCSが開催される前の抽選会が、9/15(火)の21時から、下記の公式チャンネルにて開催されます。

今年はくじ運が良いことを祈ります

 そしてPlay-Inは9/25(金)から開幕です。放送はいつも通りYoutubeやTwitchを始めとした各動画配信サイトにて放送予定です。皆さん忘れずにスマホのリマインダーにPlay-Inの日程を登録しておきましょう。

V3に対する思い

 かつてのLJLの国際大会の評価といえば、マイナーリージョン最弱候補ですとか、気づいたらいなくなっているチーム等散々な評価をされてきました。そんなマイナスなイメージを払拭する奇跡のグループステージ突破を果たしたのが、皆さんご存知DFM。今でも2018年WCSのあの試合の事を鮮明に思い出せるという人も多いのではないでしょうか。

改めて伝説の試合の一部始終をご覧あれ

 この時の勝利もあって、その後やれ誰々が弱いだのなんだの言われもしましたが、それでもやっぱり世界に挑戦して道を切り開く事ができるのはDFMだけだと、そう信じている人も多いと思います。私もそうでした。

 ですが待ってください。今回LJLの代表として出場するV3にはあのPazがいるのです。
 かつてSalvage Javelinという伝説のチームがありました。そこでPazはTopではなくJungleとして選手生活をスタートします。その後チームが解散し、活躍の場をRPGへと移すのですが、当時RPGでTopをやっていたプレイヤーが引退し、かねてより兼任でやっていたTopに正式にコンバートし、そこから4年以上、LJLを代表するTopレーナーとして活躍してきました。
 しかし長年LJLナンバーワンTopの座をDFMのEvi君に明け渡す日々が続き、他のチームから強いTopが何人も台頭してくる中、埋もれる事なくひたすら牙を研ぎ続け、活動の場をV3に移してから1年半、遂に2018年MSI以来となる国際大会への挑戦権を手に入れた、決して諦めなかった男Pazがいるのです。
 V3としては初の国際大会となりますが、それでもV3なら、それでもPazなら何かやってくれる。そう信じさせてくれるだけのプレイヤーだと私は思っています。皆さんPaz率いるV3信じましょう

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この写真が伝説の1枚となる事を信じて

さいごに

 近年マイナーリージョンとメジャーリージョンとの差は着々と埋まっていると感じる中、今回のWCSで遂にMain Event出場への道が見えてきたと言っても過言ではありません。
 当然の事ながらグループステージから死闘が繰り広げられるかと思いますが、どんな結果になるにせよ、今のなんとなく暗い雰囲気の世界の空気を吹き飛ばすような、最高の試合が繰り広げられる事になるでしょう。
 今回の記事で皆さんのWorlds 2020が少しでも楽しいものになりましたらとても嬉しいです。一緒に楽しみましょう!
 ここまで読んでいただきありがとうございました。

画像引用元
・Leaguepedia
https://lol.gamepedia.com/League_of_Legends_Esports_Wiki

・Worlds 2020に関するお知らせ
https://lolesports.com/article/worlds-2020-update-format-changes/blt844a57584da327bf

・Leaguepedia - V3 Esports
https://lol.gamepedia.com/V3_Esports

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