TES vs FPXの感想(LPL 2021 Spring W5D6)

はじめに

対戦相手のFPXは皆さんご存知スーパーキャリーDoinb率いる2019年ワールドチャンピオンに輝いたチームです。

2020年はあまり良い成績は残せませんでしたが、2021年は元DWGのNuguriをTopに迎える大型補強を行い2021年再びワールドチャンピオンに返り咲くべくSpring Seasonに挑みます。

ですが良い話だけではありません。FPXをワールドチャンピオンに導いた立役者であるTianが重圧に耐えきれずスターティングメンバーから外れることを余儀なくされます。

代わりに入った2部リーグ出身の若きJungleであるBoが瞬く間に才能を開花させFPXを上位チームまで押し上げる立役者となりましたが、以前所属していた2部リーグのチームにて八百長が行われていたことが発覚。Boが関わったかどうかは精査が行われている最中ではありますが、チームはこの状況を重く見て、責任の所在は抜きにしてBoをスターティングメンバーから外す選択を取ります。

そして半強制的にスターティングメンバーとして戻ったTianですがやはりまだ本調子ではなく、昨日のWE戦ではチームを勝利に導く事はできませんでした。

暗雲立ち込めるFPXですが話をTESに戻します。結論から申し上げますと今回の対FPX戦ですが、なすすべなく負けてしまう結果となりました。今回は負けてしまった要因をいくつかピックアップしていく形で試合の方振り返っていきたいと思います。なお、本記事は下記の動画を参考に作成されています。

BAN/Pickの不明瞭さについて

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1戦目のBAN/Pick。良くも悪くも無難な印象

FPXはDoinbの得意チャンピオンを軸にしたいわゆるFPXが得意な形での構成を取っています。それに比べるとTES側のPickは無難にまとめられ過ぎている様に感じられます。

今が旬のUdyrを取っていますが、Topは半分RangedチャンピオンであるGnar相手にそこまでファームしやすいとは言えないGangplankを当てたり、midのRumbleに対してはOriannaとTESの強みを活かしたというよりはFPXの強い部分に対してのカウンターを当てたいという意図を感じます。

ですが往々にしてLoLというゲームは自分たちの強みを活かしたほうが結局勝つ事が多いので、このBAN/PickもPantheonを軸にしたGnarとRumbleが先に勢いづいて暴れまわる展開となり、TESはすべてが後手に周りなすすべなく敗北することとなってしまいました。

私的には無限のチャンピオンプールを持つKnightの強みをもっと活かし、現状のSyndra、Zoe、Oriannaしか選択肢にないという状況を変えていった方がいいように感じます。

Karsaがゲームを支配できていない

この問題は単純にKarsaが悪いというわけではなく、今のJungleのメタがKarsaに合っていない事と、Topが前シーズンに比べて持ちこたえることができなくなってしまっている事が原因です。

Karsaのチームプレーでの立ち回りとしてはとにかくチームを活かすために動きます。オブジェクトを確保したり、ソロレーナーのGankを警戒するために自身のファームを遅らせてでも積極的にチームのフォローを行います。

ところが今のJungleのメタはSoloQのような立ち回りが最も強く、とにかくJungleを回るのが早いJunglerが如何に相手のJungleよりも高いレベルを維持できるかの勝負がより一層加速しています。

これにより下手にヘラルドやドラゴンを取りに行くよりも、その間にJungle内でファームを行いレベルを先行したほうが強いという現象が発生しています。

この結果Karsaのようなチームを重視するような立ち回りや、ファームは遅いですがGankが強かったり、サブタンクとして機能することが強みであるようなJungler達が軒並み出番がなくなる状態になっています。事実今回のFPX戦はどちらも相手にレベルを先行され、中盤以降Karsaの影響力が薄くなってしまっています。

369がレーンで勝てなくなってきている

先程のTopが持ちこたえることができなくなってしまっている問題の続きですが、2020年の369は常に上り調子で実力をつけてきましたが、2021年は以前の記事でも述べたように今度はその好調を維持しなければいけない年です。ところがSpring Seasonが始まって以降あまり良い調子とは言えず、Topがレーニングの時点で負けてしまう頻度が多くなっています。

TESの勝ちパターンとしてKnightとKarsaが育つ事、もっと言うとmid、Jungleのラインがゲームを支配することがTESが得意とするゲーム展開なのですが、当然の事ながらTopもしくはbotがレーニングの段階で崩壊してしまうとKarsaがそこをカバーするように動かざるを得なくなりますし、KnightとKarsaによるTopへのタワーダイブといった事もできなくなるので後手に回りがちになります。

この負けパターンは2020年でもありましたが今年に入ってから頻度が非常に高くなっています。TESが強かった要因として実は369が影で頑張っていた事によるところが大きいので、なるべく早く調子のよい状態に戻してほしいところです。

さいごに

他にも細かい要因を挙げるときりがないのでここまでにしておきますが、開幕からしばらくは本調子ではないのはTESのよくあるパターンであるのでそこまで危機的状況に陥っているとは思いません。

パッチノート11.4も発表され、強すぎるJungleにもテコ入れが入る予定でまたしてもメタが変わりそうな予感がしますが、ここから調子を上げていってほしいところです。

そして長かった旧正月も終わり23日から再開となるSpring Season。プレイオフに入れる10位以内とは言わず、もっと上を目指して頑張ってほしいなというところで今回の記事を終わりたいと思います。ここまで読んでいただきありがとうございました。

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