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【小説】仔猫ぶーちょの生活-11 猫関係

ぶーちょと縞尾の猫関係は微妙だ。ぶーちょは縞尾を尊敬している。一緒に遊んでほしいし、添い寝もしてほしい。けれど、ぶーちょはボス猫気質なのでつい、いばってしまう。せっかく縞尾がぶーちょを舐めようとしても、抵抗して手を出してしまい、縞尾から手ひどく怒られてしまう。

しかし、めげないぶーちょは、自分の遊んでいたネズミを、口にくわえてぽい、と縞尾の目の前に置いたりもする。縞尾は、これでどうしろというのか、と首をかしげるが、たまに遊んでやったりしている。

そして、ぶーちょは尊敬する縞尾の寝ている場所で寝たい。

ある日の午後、縞尾のいない隙に、縞尾がいつも寝ている女の飼い主のベッドの真ん中で寝ていると、縞尾が帰ってきた。最初縞尾は遠慮がちに片手でちょんちょんとぶーちょの体をたたいた。だがぶーちょは知らんぷりして、絶対どかない。そこで怒った縞尾は、ぶーちょを羽交い絞めし、かみついた。驚いたぶーちょは、そそくさと逃げ出した。が、その少し後、また縞尾のいなくなったベッドで寝ているのだ。

ぶーちょはいつも前向きな猫なのだ。


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