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企業経営入門:スタートアップに必要な経営力

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上場・未上場に拘わらず、成長が期待される事業/スタートアップを中心としたビジネス関連の面白いnoteをまとめます
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#スタートアップ

なぜSmartHRはユニコーンになれたのか

TAKA(@Murakami_Japan)です。今日は日本のスタートアップ・エコシステムにとっても、自分自身にとっても記録すべき日だと思いましたので、突然ですが筆をとりたいと思います。 本日、私自身も2018年から経営に伴走させていただき、2019年からは株主としても支援させて貰っているSmartHRが資金調達のリリースを発表しました。これまで何度も資金調達のリリースは見てきましたが、今回はいつもとは少し異なる感情も芽生えています。 それはSmartHRがユニコーンの仲間

スタートアップ・エコシステムは今後どう発展すべきか

2024年6月24日に経済産業省から研究会の報告書が発表されました。今回はその内容に触れつつ、私なりに重要だと思う点について書いてみたいと思います。私も末席ではありますが、本スタートアップ・ファイナンス研究会の委員として議論や報告書の作成に関わらせて頂きました。エコシステムの全体像をデータも交えながら、整理し、そこから課題や突破口となるポイントを整理した資料です。まだ読んでない方、スタートアップのエコシステム発展の方向感が見えてくる資料なので是非ご覧ください。 経済産業省の

スタートアップはどうすればグローバルで成功できるか

先日、スタエブ("Start up Everytime”)にて「スタートアップのグローバル展開」について議論するセッションに登壇しました。主に五常・アンド・カンパニーとMUJINを主題に議論したわけですが、そのセッションの内容を踏まえつつ、改めて日本発スタートアップがグローバル展開する上での「知っておきたい」大事な点を共有しておきたいと思います。1社でも多くグローバルで価値提供できる日本発スタートアップを創出できればと思います。 初めに私、今でこそ地理的ビジネス領域としては

【新体制】事業成長を先回りする経営体制の進化が会社を飛躍させる〜SmartHR〜

本日、私も社外取締役を務めるSmartHRが大きな発表を行いました。それについて書いてみたいと思います。まずは徒然なる文書をお許しください。 私と玉木さんと森さん玉木さんが2018年にCFOに就任された直後あたりから、私もアドバイザーを務めせていただき、もう5年以上になるのかと感慨深い発表がありました。玉木さんがnoteで書いておられる転換点となるシリーズCにてリード投資を務めさせていただき、私にとっても大きな転換点となったように思います。 玉木さんがCFOとして初のEQ

【考察】ビジョナルは成長戦略の転換点、「大M&A時代」が到来する

村上誠典です。さて、ビジョナルの業績が素晴らしく好調です。先日2023年7月期の通期決算発表を行い、同時にプライム市場への市場変更を行う予定である旨を発表しました。時価総額も3,000億円程度と上場時の初値水準を維持しています。 今回はグロース市場で最も時価総額が高く、日本のVCエコシステムから誕生したスタートアップとして、メルカリ(約5,000億円)、SHIFT(約5,000億円)、マネーフォワード(約2,500億円)、ANYCOLOR(約2,200億円)、カバー(約1,

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【解説】10月スタート!新しいIPOプロセスが与えるスタートアップへのインパクト

来月(2023年10月)からIPOプロセスが新しくなることをご存じでしょうか。かなりテクニカルだし、正直あまり注目されていないと思いますので、知らない方も多いかもしれません。しかし、大きく日本のIPO、そして日本のスタートアップ・エコシステムをアップデートするキッカケになる可能性を秘めています。今日は、そんな「新しいIPOプロセス」について解説してみたいと思います。 事前に言っておくと、今回18,000文字を超える大作になっています。ただ、難しい話をできる限り簡単に書いたつ

人的資本経営に興味のある皆様へ〜未開拓資本を活用する未来〜

人的資本経営は昨今のパワーワードで多くの方が注目しています。人材が均一な財務会計数値に置き換えられてしまっていた時代において、私も長らく大きな違和感を感じていました。それは、人は均質なモノではないという人権主義者的な側面もあれば、従業員の立場でも自らが企業価値にどう貢献できているかという意識が希薄なことも、違和感の原因だったように思います。 資本であるとはどういうことか?人が「資本」であるとはどういうことでしょうか。これまでは「資本=お金」でした。お金は大事、無駄にしてはい

ラクスル新社長の報酬から見る取締役報酬の現在地

本日2023年9月12日にCEO向けの大型報酬パッケージが公表された。といって、カルロスゴーンでも日産でも、孫さん・ニケシュやソフトバンクでも、イーロンマスクでもない。ポストIPOスタートアップの1社であるラクスル社である。全て条件が達成された時点での時価で10年総額"300億円”という金額だ。もちろんこれは今単年度報酬で支払われる額ではなく、あくまでも目標を達成した暁に初めて得られる報酬額の総額に過ぎません。 それでも、この金額はこれまでの日本株式会社の報酬水準からすると

スタートアップが社会インフラを創る〜ファイナンス戦略の新潮流〜

本日、アイ・グリッド・ソリューションズ(「当社」)が30億円の資金調達を発表しました。金額だけ見れば一時期のスタートアップ・バブル時代の調達額からすると、それほど珍しいものではありません。2023年上半期でも30億円以上調達したスタートアップは14社あります。 目下、スタートアップ五か年計画が遂行される中、過去5年間と比較して「進化」した形でスタートアップの経営も事業もファイアンス戦略もアップデートしていくことが大事だと感じています。この5年間でも当方が関わってきたスタート

国税庁発表を踏まえたスタートアップ株式報酬の明るい未来

村上です。先ほど日経新聞からも報道が出ましたが、本日5/29に国税庁(と経済産業省)からスタートアップ関係者向けに信託SOの課税関係に関する説明がなされました。岸田政権下においてスタートアップ政策が注目を集めるようになったタイミングで、なぜブレーキをかけるようなことをするのか、既発行分にも訴求(※国税庁は訴求するというより元々給与課税として納税されているはずというスタンス)されるのか、とネガティブなイメージばかりに目がいってしまいそうですが、私のnoteでは「未来思考」で、未

日本復活へ、産業政策の羅針盤

今回は、マクロ視点のお話について書いてみたいと思います。とはいえ、極めてミクロ観点に基づいたお話しになります。マクロと言っても、結局はミクロの集合体ですので、一つ一つのミクロでのビジネス、産業が目指すべき方向に変革していかないと、日本の産業政策、日本の経済政策として、良い方向に向かったということはなし得ないでしょう。 まず、現状の課題から始めてみたいと思います。よくメディアが報道するのは「失われたXX年」という話です。これはもう20年も言われ続けており、呪文や呪いのように日

日本のO/Sアップデートする:アカウンタビリティとガバナンスが変える人材と組織

村上誠典(たかふみ)です。日本復活の鍵、日本から新産業創出し、外貨を稼ぎ賃金を引き上げ、持続可能な社会のリーダーになる。そのためには「日本はO/Sからアップデートしていく必要がある。アプリケーションの議論だけしていても仕方ない。」と日々申し上げています。では実際どうやっていくのか考えていく必要があります。今日は、そのヒントになる重要なテーマとして、「アカウンタビリティとガバナンス」がどのように日本の人材と組織に影響を与えているかについて書いてみたいと思います。 日本の悪き文

【基本理解】スタートップのストックオプションあれこれ

今日はスタートアップといえばストックオプション、ということでそんな話題について書いてみたいと思います。 なぜ、今更こんな投稿としてみようかと思ったかと言うと、スタートアップの社会的重要性が高まってくるに従って、このシンプルすぎるインセンティブ設計だと難しくなってきたなと感じているからです。 実際、報酬制度自体、正解が簡単に見つかるわけでもなく、上場企業も最適解で運用できているところは殆どないのが実態です。スタートアップにおいては、典型的ストックオプションのみ一般化していま

キャッシュフローは企業の大動脈である

TAKA(@Murakami_Japan)です。今日はお金のお話。ビジネスマンが経営者になると気が付く、そして世の専門書でも散々言われる、「キャッシュフローが大事」という企業経営に関するお金。 結論から言えば、その通りキャッシュフローは極めて大事、ある意味最も大事と言っても良いかもしれません。 しかし実際はその大事さほど、その重要性を理解していないビジネスマンも多いように感じます。今日はどうしてキャッシュフローが大事なのか、その点について書いてみたいと思います。 キャッ