見出し画像

2021年3月10日 衆議院法務委員会 串田誠一議員質疑 子どもの権利条約についての質疑

2021年3月10日 

衆議院法務委員会 串田誠一議員質疑 

子どもの権利条約(国連子どもの権利委員会からの勧告とEU非難決議)について


串田誠一議員

 所信の中に家族法と言うものがありまして、私はずっと家族法の面会交流、親子交流と言う名称にしようではないかと言う話がありました。ずっとですね養育費の話が他の委員からも出ております。養育費非常に大事だと思っております。ただ車の両輪としてですね、所信の中の12頁にも養育費の不払いや親子の交流の欠如などの、父母の離婚等に伴う、子どもの養育への深刻な影響が指摘されていると言うような事も大臣が述べられているわけで、私はやっぱり車の両輪として進めなければならないんだろうなと思っているんですけれど、この問題に関しましては、国連が勧告をしております。国連の子どもの権利委員会の勧告と言うのは、子どもの権利条約を元にして言っている訳でございますが、子どもの権利条約の18条には、締約国は児童の養育及び発達について父母が共同の責任を有すると言う原則についての認識を確保すると言う事であります。これに対して日本が十分に行われていないと言う事で、国連が児童の最善の利益である場合に、外国籍の親も含めて、児童の共同養育を認めるため、離婚後の親子関係について定めた法令を改正するよう勧告をしています。ですからそういう意味で、これは国に対して国連が勧告をしているわけですけれども、中々それが実現されていないと言う事で、昨年の7月には、ついにEUがですね、日本に対して非難決議と言うのを行いました。この中に Child abduction これは子どもの拉致とか誘拐と言う事が書かれておりまして、それを行っている事にたいしては Child abuse 児童虐待だろうと言うような事を賛成683票、反対1票、棄権が8票ですね。これは日本の今の子どもに対しての状況を世界は非常によく知っているんですよね。ドキュメンタリーでも論じられているし、日本ではあまり知られていないかもしれないですけど、世界中で知られているから、こんなはっきりとした683票、反対1票って言うね、これ珍しいですよね。友好国で思われていると言うEUが、日本に対してここまで非難決議がなされている。上川大臣も児童虐待に関してこれは解消しなければならないと言うのを5頁の所信に書かれているんですけれども、外国から見ると日本の今の状況は、児童虐待している国だっていう、そういう指摘がなされている訳ですよね。そしてこのChild abduction っていうのは正に実力行使で行われているわけですよ。現在京都コングレスは法の支配を守ろうと言って主催国になって、日本がやっているんですけれど、EUがですね、この実力行使によって児童虐待している国だって、こんな非難をされていると言う意味では、私は大変、上川法務大臣も出席をしているのに対して、辛いお気持ちなんだろうなと言うふうに思っているんですが、この点に関して法制審議会で審議されていると言う事ですけれども、上川法務大臣としての、この今のEUの指摘、国連からの指摘、子どもの権利条約との適合性、これに対して大臣としてどのようなお考えをお持ちでしょうか?

上川法務大臣

 只今議員がご指摘になられました様々なご指摘、勧告等についてでございますが、児童の権利員会の総括所見の内容、その他におきまして我が国の現状におきまして、大変厳しい勧告がなされてきたと言う事については認識をしております。最も我が国におきましては児童の権利条約に照らしまして、子どもの利益を確保すると言う観点から、これまでも必要な対応を講じてきたところで御座いまして、児童の権利条約につきましては、誠実に順守してきたものと考えております。例えば23年の民法改正におきましては、離婚後も適切に親子の面会交流等が行われる事を促進する趣旨で、離婚の際に子どもの利益の観点から定めるべき事項の1つとして面会交流を条文に明記するなどの法改正をしてきました。またこのような改正の趣旨につきましても、広く周知をされるよう努力をしているところで御座います。もっとも父母の離婚に伴いまして、子どもの養育の在り方につきまして、また我が国の制度や運用につきまして、子どもの利益の観点から、必ずしも十分なものではないと言う指摘がなされて参りました。また様々な意見も寄せられてきているところでは御座います。離婚及びこれに関する制度につきましては、その見直しについて、今後法制審議会において調査審議が進められると言うことで御座いまして、私も法制審議会にこの事について諮問させていただいてきたところで御座います。子どもの目線に立って、しっかりと充実した議論が行われる事を期待を致しているところで御座います。

串田誠一議員

 あの今述べていただきましたが、この保護法益と言う話をさせていただいていて、大臣のところに書かれている養育費の不払い、これもですね、やはり子どもを貧困にさせると言う事ですから、しっかりとこれはやっていかなければならないとともにですね、親子の交流の欠如、この欠如によって誰の法益が侵害されているんでしょうか。簡単に一言だけ、大臣お願い致します。

上川法務大臣

 子どもの権利と言う、あの大きな子の法益を守ると言う事であります。親の離婚の状況については、子どもにどのような影響が及ぶのかと言う事については深刻に考えておりまして、あくまで子どもの目線、またチルドレン・ファーストと言う視点で、この問題も捉えなおさなければならないと言うふうに考えております。

串田誠一議員

 これ、あくまでも子どもの権利が、1994年に子どもの権利条約を批准してから、ずっと国連が守れ守れと。そして昨年のEUも、これは子どもに対する虐待なんだとまで言われている訳ですよね。子どもの権利を侵害されていると言う、これ大変、そういう事を放置している国だっていうことは、私大変恥ずかしいなと言うふうに思いますので、是非ですねこれは車の両輪として、子どもの権利を守っていただきたと言うふうにお願いをしたいと思います。


サポートは別居や離婚を経験した子どもの支援に活用させていただきます。宜しくお願い致します。