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【草花】キハダ (植物)[内樹皮はオウバク(黄柏)という生薬]

【草花】キハダ (植物)、生薬:黄柏(おうばく)

wikipedia> https://ja.m.wikipedia.org/wiki/キハダ_(植物)


    キハダ(黄檗、黄蘗、黄膚、黄柏。学名 Phellodendron amurense)はミカン科キハダ属の落葉高木。外樹皮を剝がすと見える内樹皮が黄色いのが特徴で、和名の由来となっている。この内樹皮は薬用にされ、オウバクという生薬になる。

【生薬】
   樹皮からコルク質・外樹皮を取り除いて乾燥させると生薬の黄柏(おうばく)となり、12 - 20年で採取できるようになる。樹皮が厚いほど良品とされる。夏のころ(6 - 7月)、樹液流動の盛んな時期に根際から切り倒して枝を払い、幹や枝の太い部分を1メートル間隔に輪状と縦傷をつけて切れ目を入れ、傷口にくさびを差し込んで樹皮をはぎ取り、外皮を除いて内皮の鮮黄色の部分を日干しして採取したものである
   黄柏にはアルカロイドのベルベリン、パルマチン、マグノフィリンをはじめ、オバクノン、タンニン、粘液質などの薬用成分が含まれており、特にベルベリンは苦味成分と抗菌作用を持つといわれる。主に苦味健胃、整腸剤として、製薬原料として用いられ、陀羅尼助、百草などの薬に配合されている。また、黄連解毒湯や加味解毒湯などの漢方方剤に含まれる。粘液質やタンニンには収斂や消炎作用があり、打ち身や捻挫に外用される。日本薬局方においては、黄柏を粉末にしたものを「オウバク末」として薬局などで取り扱われており、本種と同属植物を黄柏の基原植物としている。
   民間療法では、胃炎、口内炎、急性腸炎、腹痛、下痢に、黄柏の粉末(オウバク末)1回量1グラムを1日3回服用する用法が知られている。強い苦味のため、眠気覚ましとしても用いられたといわれている。妊婦や胃腸が冷える人への服用は禁忌とされる。

〜[上記wikipediaより抜粋]


 
 
【熊本大学薬学部・薬草園】【植物データベース】
ミカン科
Rutaceae
キハダ
Phellodendron amurense Rupr.
別名
キワダ,ヒロハノキハダ、エゾキハダ、アムールキハダ
URL> https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/yakusodb/detail/003362.php


【英名】Amur cork tree
【中国名】黄蘗
【花期】5月
【生薬名】黄柏(オウバク)【局】
【薬用部位】コルク層を除いた樹皮
【成分】アルカロイド(berberine, palmatine, phellodendrine)
【産地と分布】北海道~九州,および朝鮮,中国北部,アムール,ウスリーに分布し,山地に生える.
【薬効と用途】苦味健胃,整腸,消炎,収斂作用があり,食べ過ぎや飲みすぎによる諸症状,腰痛,下痢,黄疸などに用いる.漢方処方では,黄連解毒津,清暑益気湯などに配合される.打ち身,捻挫などには粉末を酢や酒で練って患部に塗布する.日本古来の民間薬「陀羅尼助」や「お百草」の主原料である.
最も古い染料の一つで,木綿,麻,絹,紙など何にでも黄色によく染まる.

〜[上記「植物データベース」より抜粋]


 
 
【東京生薬協会】【新常用和漢薬集】
オウバク (黄柏)
URL> https://www.tokyo-shoyaku.com/wakan.php?id=27


【基原】 キハダ Phellodendron amurense Ruprecht 又は Phellodendron chinense Schneider (Rutaceae ミカン科) の周皮を除いた樹皮
換算した生薬の乾燥物に対し,ベルベリン[ベルベリン塩化物(C20H18ClNO4:371.81)として] 1.2% 以上を含む.
【調製】 7月中旬から8月上旬に,樹齢10 ~ 20年の木を伐採し,樹皮を剥ぎ,周皮を除き天日で乾燥する.
【成分】 アルカロイド:berberine(日局18確認,定量), palmatine, magnoflorine, phellodendrine, jateorrhizine, obakunone, limonin, butenolineなど
【選品】 鮮黄色で苦く,コルク質がないものが良い.
【適応】 消炎,清熱の作用を期待し,薬方に配合する.また,打撲などの外用に用いる.
苦味健胃薬,整腸止瀉薬となる生薬製剤に配合される.
【漢方処方例】
・滋陰降火湯(じいんこうかとう),知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
   構成生薬のうち,黄柏と知母の組合せで,消耗性疾患における発熱に用いられる.
・白頭翁湯(はくとうおうとう)
   構成生薬のうち,黄柏,白頭翁,黄連の組合せで,アメーバー性・細菌性の下痢に用いられる.
・中黄膏(ちゅうおうこう)
   化膿性打撲に用いられる.
【備考】基原植物にヒロハノキハダ Phellodendron amurense var. sachalinense, オオバノキハダ P. amurense var. japonicum 及びミヤマキハダ P. amurense var. lavallei も含まれる.
生薬製剤として,陀羅尼助(だらにすけ),お百草(おひゃくそう)などがある.
民間薬:打撲などに外用ハップ剤とする.

〜[上記「新常用和漢薬集」より抜粋]


 
 

【福田龍株式会社】オウバク(黄柏)
【PDF資料】https://www.fukudaryu.co.jp/sozai2/oubakuHP.pdf


【主な成分】アルカロイド:ベルベリン、パルマチン、ジヤテオリジン、フェロデントリンなど トリテルペノイド:オウバクノン、リモニン フィトステロール類:β-シトステロール、カンペステロールなど
【主な薬効】抗菌、抗炎症
【代表的処方】止瀉薬および苦味健胃薬として配合剤(胃腸薬)の原料とする。また、漢方処方用薬でもあり、消炎薬と みなされる処方(外用剤も含む)及びその他の処方に配合されている。

[黄連解毒湯]オウレンゲドクトウ 体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向のあるものの次の諸症:鼻出血、 不眠症、神経症、胃炎、二日酔、血の道症、めまい、動悸、更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、 口内炎
(処方内容) 黄連/黄 今 /黄柏/山梔子

[温清飲]ウンセイイン 体力中等度で、皮膚はかさかさして色つやが悪く、のぼせるものの次の諸症:月経不順、月経困難、血の道症、 更年期障害、神経症、湿疹・皮膚炎
(処方内容) 当帰/地黄/芍薬/川弓 /黄連/黄 今 /山梔子/黄柏

[荊芥連翹湯]ケイガイレンギョウトウ 体力中等度以上で、皮膚の色が浅黒く、ときに手足の裏に脂汗をかきやすく腹壁が緊張しているものの次の 諸症:蓄膿症(副鼻腔炎)、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、にきび (処方内容) 当帰/芍薬/川弓 /地黄/黄連/黄 今 /黄柏/山梔子/連翹/荊芥/防風/薄荷葉/さ枳殻(実)/甘草/白 止 /桔梗/柴胡

〜[上記より抜粋]
 
 

【漢方薬のきぐすり.com】キハダ
URL> https://www.kigusuri.com/kampo/medicine/medicine-ka007.html


【調整法】
   枝または幹を切って樹皮をはぎ、踏んでコルク皮を除き、十分に乾燥する。夏の土用のころには、楽に外皮を剥いで、キハダの黄色い内皮を採取できる。
【使用上の注意】
   妊娠中は服用しない。含有ベルベリンには心臓機能を低下させる作用を有するため、心臓機能に問題のある場合は服用に注意を要する。
【薬酒】
【1】完熟果か、まだ汚緑色の未熟果を、同量か、2倍量のホワイトリカーで、漬けるとリキュールができる。濃赤褐色に仕上がる。未熟果は6ヵ月以内に、容器から引き上げる。完熟果も1年以内に引き上げるほうがいい。
【2】黄柏(内皮)を容器に入る大きさに刻み、3~5倍量のホワイトリカーで漬けておくと、健胃整腸リキュールになる。

〜[上記「漢方薬のきぐすり」より抜粋]



【わかさ生活】キハダ / 黄柏(おうばく)
https://himitsu.wakasa.jp/contents/kihada/


   アジアに広く自生するキハダの樹皮は、生薬として古くから利用されてきました。
苦みを持つアルカロイドを豊富に含むため消化を促進し、炎症を抑える働きを持ちます。

   樹皮はコルク質で、寒い地方ほど厚くなっています。コルクの内側には皮部があり、厚く鮮黄色をしています。この樹皮からコルク質を取り除いて乾燥させたものは、生薬の黄檗(黄柏)として知られ、薬用のほか染料の材料としても用いられます。
古くから胃腸薬や腹痛の妙薬として用いられている陀羅尼助(だらにすけ)、信州木曾のお百草(ひゃくそう)、山陰地方の練熊(ねりぐま)もこれらは、すべて黄柏エキスからつくられたものです。
キハダの種類には、日本産のオオバノキハダ、ヒロハキハダ、ミヤマキハダがありますが、中国にはシナキハダ、タイワンキハダがあります。

【キハダ / 黄柏(おうばく)の効果】
・消化を促進する効果
   キハダの生薬である黄柏(おうばく)は、すぐれた苦味健胃整腸剤として利用されてきました。黄柏は唾液、胃液、すい臓、胆汁の分泌を促進して、食欲を高め、消化を助けるといわれています。

・下痢を改善する効果
腸内殺菌作用をもつため、腸内における発酵異常による腹痛や下痢に対しても、改善が期待され、急性腸炎などにも有効といわれています。

・炎症を抑制する効果
   キハダの生薬である黄柏は、外用消炎薬としても用いられています。
打撲傷には、黄柏の粉末に食酢を加えよく練り、患部に直接塗ってガーゼを当てると良いとされています。
   また、関節リウマチや腰痛といった症状に対しては湿布薬や入浴剤として利用されています。

〜[上記「わかさ生活」より抜粋]

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