ライヴアルバムの魅力
CD・レコードで音楽を聞いていた時代にあった特徴としてライヴアルバムというのがありました。いわゆるコンサートの録音。
スタジオ録音アルバムと違うのはライヴならではの演出があったり、その場の思いつきや観客とのやり取りがあったり、あとはなんと言ってもライヴ演奏ならではの温度感というか熱の高さ。これが魅力でした。
「別に同じ曲を演奏するんだからそんなに違わないでしょ。」というご意見もあるでしょうが、これがびっくり。まったく別物というぐらい違うのです。
こう書いてる私は、ハッキリ言って、ライヴアルバムが凄い、ライヴアルバムが大好きなアーティストがそのまんま一番好きなアーティストというぐらい、ライヴアルバム派のリスナーです。昔、音楽ライター時代に「ライヴアルバム大特集」という記事を書かせていただいたこともありました。
「そんなにライヴアルバムは違うのか?」
違います。全然違います。別物です。
「大袈裟に言ってるだけだろ。」
デモトレードとリアルトレードぐらい違うと言ったら少しはわかっていただけるでしょうか。
具体的に挙げていきますが
まずはなんと言ってもジャマイカのレゲエミュージックを世界に発信したボブ・マーリィ&ザ・ウェイラーズの「live !」。会場のざわめきがそのまんまパッキングされているのはもちろん、ボブ・マーリィ・バンドがすごいのはバックコーラスがとてつもなくすごいのですがそのバックコーラスを差し置いて観客の方が歌ってるという…「そこ客が歌うの?」と思わず突っ込みたくなる内容。有名盤です。
そして。
そのボブ・マーリィの神録音に勝るとも劣らない奇跡の1枚がこちら。ザ・フーの「live at leeds」です。スタジオ録音に収まりきらない熱量、エネルギーが噴き出すその凄さはポンド円のクラッシュ相場のあの興奮に匹敵というぐらい凄まじいものです。
挙げてるとキリないんで、アレなんですが、この上の2枚に匹敵できるライヴ盤として、もう1枚。サンタナの「ロータス」を挙げておきたいと思います。ライヴ・イン・ジャパン、日本録音です。
「サンタナのロータスがすごい?あかんあかん、お前、ワシはあれを生で見たんや。レコードで聴いたってワシが見たんの何分の一やわ。」というめんどくさいおっさんに昔絡まれたことがありましたが、それはともかく。
そうした熱狂の追体験ができるのがこれらライヴアルバムの魅力なのです。
そりゃコンサート行くのが一番いいに決まってるんですが。
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