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読書生活

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読書の話 歴代、哲学、金融...etc
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2019年2月の記事一覧

本の話 クラウゼウィッツ 戦争論

ドイツ留学中だった若き日の森鴎外は同じく留学中だった友人の早川恰与造という人に週二回、クラウゼヴィッツの「戦争論」を購読しレクチャーしていのだとか。この早川という人は後の日露戦争で参謀総長大山巌の下の参謀次長として対ロシアの作戦指導の中心人物になったというから…無名時代の森鴎外の功績はとても大きいと思います。 クラウゼヴィッツの「戦争論」は知る人ぞ知るといった無名の書物でプロイセン(ドイツ)の将校だけが読んでたマニアックな本だったそうです。英訳もないからドイツ語がわかる

本の話 ベニスの商人

「ベニスの商人」 正義感の強い商人アントニオが主人公。そのアントニオは友人のために借金をすることになる。金を貸すのはユダヤ人金貸しのシャイロック。シャイロックは「金が返せなかったら心臓の周りの肉を1ポンド切ってよこせ」…というムチャな内容の借用書を書かせる。結局のところアントニオは借りた金が返せない。借用書通りに「肉を1ポンド切るように」とシャイロックは要求してアントニオを殺そうとする。しかし、裁判官は… 「この借用書に肉を1ポンド切ることは書いてあるが、血のこと