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【レビュー・十二国記シリーズ】月の影 影の海

9本目!十二国記シリーズの最新作、「白銀の墟 玄の城」を読み始めておよそ2週間、それまでに十二国記シリーズを絶えず読んできましたが気がついたら後半にあたる第3巻、第4巻が発売になってました。まだ読み切ってないのでレビューはまたね。

早速十二国記のシリーズ1作目にあたる「月の影 影の海」の感想から

らくしゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!!何ていい奴なんだお前は😭😭😭

人のいいおばさんには遊郭に売り飛ばされそうになるわ同じ海客(*注1)には金品持ち逃げされるわ里の外に出ればひっきりなしに妖魔に襲われるわ夜になればチェシャ猫のごとき青猿と剣の幻にメンタルアタック受けるわもう散々な状態で終わる前編。後編で心も身体も荒んだ陽子の前に現れる楽俊の天使なこと!!

一見すると「浮世に馴染めない私が金髪長身美形の従者に誘われて不老不死の身体と宝剣で異世界の王様に!?」みたいななろう系小説かと思うような序盤の展開ですがそう簡単に王様になられちゃ困るとばかりにたっぷり1巻かけて陽子を突き落とす小野不由美先生は何の残穢に囚われているのでしょうかね・・・正直1巻は見ててかなり辛いものがあったので途中からアニメ(*注2)も並行して見てました。陽子に比べて杉本お前はなんて情けない奴なんだ。

なのでたっぷり虐め抜いた上でやっとの思いで「雁」の国にたどり着き、延王に自分の出自を知る展開はかなりカタストロフあって良かったですね。そこからは原作ではあれよあれよと言う間に慶国の偽王討伐が始まって景麒再会まで行ってしまうのでちょっと物足りなさもあったのですがアニメでは杉本と陽子の因縁、前線まで出張って自分で手を下そうとする塙王の失道までしっかり補完されていて満足でした。


(*注1)海客・・・蓬莱(日本)から蝕によって十二国記に流れ着いた人の総称。大抵は沿岸で見つかることから海から来る客「海客」と呼ばれる。日本語が通じないことから大抵の海客は苦労することになる。ただし国の方針によって扱いが変わり、巧国では虐げられるが雁国では一般市民同様の扱いを受けたりする。

(*注2)アニメ・・・Netflixで全話配信中。全45話。「月の影 影の海」「風の海 迷宮の岸」「風の万里 黎明の空」「東の海神 西の槍海」がメインストーリーとなる。ただし、オリジナルキャラや展開で原作の補完が入ったり他シリーズがアニメ内でざっくりと語られたりする。

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