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これが無名時代の鳥山明の天才ぶりだっ!

私は小さい時より、論理脳のほうが感性脳より発達していて、ときどき双方がうまくフィードバックしなくて癇癪をおこしたり、酷い時は何かをしている最中に「あれ、今自分は何してたっけ?」と記憶が途切れてしまうことさえありました。

今、とあるデザイン仕事をしています。ど素人ですが頼れるひとがいないので独りでやり遂げるしかありません。

頼りは私の分析能力。感性で済まされがちなもろもろを、論理脳を駆使して分析し、それを感性脳にフィードバックさせて創造に昇華させていく、そういう訓練をこれまでこつこつと自分に課してきました。この見えない資産が、どのくらい実戦で使えるかが、今試されている気がします。

伝説のまんが編集者・マシリト氏は、少年ジャンプ編集部に回されて腐っていた頃、資料室でいろいろなまんがに目を通す中、ちばてつやの剣道少年ままんがに衝撃を受けて、読みやすいまんが/読みにくいまんがの違いを分析的に語るメソッドを編み出し、そして新人育成に活かしていったといいます。

そのひとりが、あの鳥山明でした。

およそ500ページの没の末に世に出たのが、これでした。

第一話が現在無料公開されているので、全ページ(たった15ページ!)をざっと分析してみましょう。


以下のレベルの矢印入れなら、誰でもできるでしょうが…


目を付けるべきは、以下の緑の矢印!(赤で囲ってみた)


この緑のラインつまりネクタイ、もしまっすぐ下に伸びていたら、どう見えると思います?


ネクタイを下に垂らしてしまうと、なんとなんと、メガネの女の子がひとりではなく四人になってしまうのですよ!


「はあ?」と思ったあなた、呆れる前にもうちょっと私の話を聞いてやってください。


実際にはこのひげのおっさん、以下の様にネクタイをくねって後ろに伸ばしています。(緑の矢印


重力の法則によれば下に伸びるべきネクタイが、くねっと曲がっている…


このネクタイくねっ(緑の矢印)は「時間の進みがねじれている」表現です!


いいですかいいですか念押ししますよ、ネクタイのくねっ(緑の矢印)は、時の矢がまっすぐには進んでいない様を表しています

そしてそのおかげで、画面中のメガネっ娘は、四人ではなく同一の人物が時計回りしている(青の矢印)のだと、一目でわかるわけです!


循環する時間… このイメージを支えているのは、この女の子(たち)の背中に付けられた、ゼンマイの巻き鍵。

ぐるぐるぐる…

て、天才だ!

これを見抜けてしまった自分の才能がおそがい…


鳥山の画力や、見せる力を分析したものは、検索するとどっさり出てくるけれど、この伝説の第一話冒頭ページを、こういう風に分析できた方、いらっしゃるのかな? いなかったら手を上げてください。いませんかそうですかそうでしょうね。せいぜいこのレベル ⇩


2022年4月アップということは一年半前ですか。コロナで脳みそボケたんじゃないでしょうかこの方


 *


トップ絵の分析でもうこんなに画面を費やしてしまいました。最終ページまで一気にいくつもりが、おじゃんです。鳥先生あなたの真のすごさをわかってあげられる者は、世の中そんなにいないからということでどうかお赦しください。

次回、もしあるようならあるかもしれないので、期待するという方は💛ボタン押してやってください。ゼロでも次回があるようならあると思いますそういう性格ですのわたくし。

[追記]次回と呼べるかどうかわからないけどなんか書き下ろしてみたでみたってちょ⇩

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