絵空事 -remota- 第6話「泡沫」
『不治の病』の悪化もあって、ほとんど山に籠りきりになってしまった銀翅に、
或いは『不治の病』とも言える欲深さに嵌まった村人たちは、僅かずつとはいえ、確かに銀翅に不満を抱いてゆきました。
その不満はやがて疑心を招き、さらに、その疑心は十六夜にも向きます。
『銀翅が山から連れ帰った女は怪しい』
『銀翅は、女を得ることと引き換えに、山の神と何か取引をしたのでは?』
十六夜がその『山の神』であることを知らない村人たちは、あらぬ疑いを深めてゆくのでした。
そしてその『疑心』は、まる