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幾多の困難を乗り越え、ようやくその街に着いた。 「お兄さん、どうだいこれ、安くしとくよ」 「必要ない」 【星降る街】のどこにでもありそうな露店で勧められたのは、奇妙な色をした豆のような粒である。 店主曰く、一応珈琲豆の一種なのだというが、空色をした珈琲豆など存在しないと、私の中の常識が告げている。 「珍しいでしょう。普通に暮らしていては、到底お目にかかれない珍品でして」 「だから必要ないと言っている」 「そう言わず、一杯だけでも…。天にも昇る気持ちになれますよ」 はっきりと断
むかしむかし。 神様が人間たちに一本の杖をお授けになって、言いました。 「その杖を使えば、願いがなんでも叶う。しかし、ある時、合図を送るから、それに応えられなければ、お前たちが願いの対価を払わなければならないぞ。」 人間たちは不思議に思いながら、その杖をありがたく受け取りました。 幸運なことに、その杖を託された人間たちは皆善良な者達だったので、杖を託されて争いや諍いが起こることはありませんでした。 誰もが皆、思い思いに幸せに暮らしていました。 ある日、杖を持つ者たちがとあ
むかしむかしあるところに、ちいさな村がありました。 その村では、皆がしあわせに暮らしていました。 principio. その村は、努力ができる者たちが集って、つくった村でした。 周りは山に囲まれ、清い水がありました。 ひとびとは、動物をつかまえたり、野菜やくだものを作ったりして生活していました。 村にはひとりの、ふしぎな力をもった少女がいました。 その少女はふしぎな力を使って《精霊(トーリエ)》と話ができたので、村人たちから《精霊の使い(スリータ)》として、あがめられて