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■vol.53【営業提案】販売戦略とマーケティング戦略

最近、販売戦略は皆様のレベルが極めて高い!と実感します。これ以上精度をあげることは果たしてできるのか…というレベルで。ただ、そのような”販売戦略”が的確、適切なのになぜ恒久的に集客することが難しいのか。それは”販売戦略”と”マーケティング戦略”は似て非なるものであることがヒントではないかと思っています。


―例えば

ある特定日に新台入替を行い、インフルエンサーに依頼をして、出玉を用意する。と、それだけではなく、当日の賑わい感を演出するために店舗入口付近に屋台を招致する。これは販売戦略の観点からみると【新台入替=目玉商品】×【外部販促、周知、認知=インフルエンサー】×【繁盛感の演出=屋台招致】とセオリー通りにとり揃っており、一見何の問題もないように思われます。ただし、これだけだと“販売戦略的には問題ない”のですが、“マーケット戦略の視点があきらかに不足”しています。

考え方は様々ありますが、
【新台入替×外部販促=射幸性を求める層へのアプローチ】
であることから、この新台入替という販売戦略は射幸性を求める層に対してのニーズを満たすために、射幸性の高い商品を訴求しており、これはマーケット的に正しいアプローチと言えます。しかしながら
【繁盛感の演出=屋台招致=何のために?????】
これはどのような需要を満たすことになるのでしょうか?繁盛感?お客様(射幸性を求める層も求めない層も)はそのようなものは求めていません。この場合、マーケット視点で考えた場合、一つの適切な事例としては
【繁盛感の演出=野菜販売会の実施=来店された射幸性を求めない層の需要を満たすアプローチ】
となり、これは並ばれている常連様、主婦の方が喜ばれる姿を想像することができると思います(もちろん屋台で食事される方もいますが)。

そして上記2つを合わせて行うことで
【射幸性を求める層のニーズを満たしつつ、射幸性を求めない常連様のニーズを満たす営業】
となります。これが”販売戦略”と”マーケット戦略”を合わせた施策の一例です。

販売戦略は分析ツールが充実しており、セオリーもWeb上で無料で閲覧することができますし、毎日そのような情報がそこら中に飛び交っているため数値上のセオリーはすでに確立していると言えます。しかしながら【マーケット戦略】は消費者の行動心理(P業界の場合は遊技者心理)を理解して、そこに合わせて適切な商品を提供する戦略であるため、そのタイミング、時流、気分によって正解が変わります。

去年は飛ぶように売れた商品が売れなくなった。
→(多くのお客様が打っていたハイミドルが今は打たれなくなった)

去年は売れなかった商品が最近絶好調で、とにかく売れるようになった。
→(全く打たれなかったS機が今は多くのお客様が打っている)

これは(ハイミドルとARTATの販売戦略のミス)であると同時に(遊技者の興味が変化したことに気が付かなかったマーケティング戦略のミス)とも言えます。

このような消費者心理を活用した事例として

■みんな利用しているから安心だよ(バンドワゴン効果)
サービスを利用する人が増えれば増えるほどユーザーの満足度が高くなるという効果。イベントを繰り返して定着させるのは、このバンドワゴン効果によるものです。

■利益より損失の方が反応あり(損失回避の法則)
人間は利益を得ることより損失を避けることに重きを置くという法則「こんなに多くのサービスが付きます」よりも「こんなに節約できます」というコピーの方が響きやすい。販売会などを定期的に実施することで「こんなにお得なのだから来ないと損」と思っていただく。今は物価高でありこのような心理が働きやすい

■みんなに合わせちゃう(同調現象)
■周りに流される(社会的証明の原理)

他の人の行動につられて行動してしまうという心理です。また人間は安心するために他人と同じ行動をとるという心理効果です。販売会などに並んでいる列を見て自分も並ぶ。朝一の並びが多いところに合わせて自分も並ぶなどもこの心理が働くため。行列を見るとつい並びたくなりますよね。

■結局いつものを頼ませる(現状維持の法則)
多くの選択肢があると、これまでと同じものを選択してしまう行動心理の法則。次々と新商品が投入されるものの、結局定番メニューを頼んでしまう現象。そのため、一旦定番機種の地位を確立すると以降はなかなか稼働が下がらなくなるのはこの心理が働くため。

■選択肢が多すぎるとしんどい(決定回避の法則)
選択肢が多くなってしまうとかえって選択することができなくなるという法則。判断を迫るとき、ユーザーや顧客に「選ばせない」ということも重要ですね。

■先入観に支配される(確証バイアス)
一度先入観を持つと、新しい情報が入ってきても無意識的に先入観を後押しする情報のみを受け取ってしまうという心理傾向。初見で「良い!」と思われると、あとでどんな情報が提供されもその中から「良い!」ことに紐づいた情報のみを受け取りがちになります。

これらが比較的有名でマーケット戦略に活用されている消費者の行動心理学となります。無意識のうちに活用されていることもあるのではないでしょうか。P業界の販売戦略をこのマーケット戦略とあわせて実行することでより効果的な営業が行えると思います。

消費者の心、しっかりつかんでいきましょう!

P業界の准教授@Pラボラトリー
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