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価格交渉の注意点
社会人として甘かった時代の私の苦い経験。
何十年前、中国で絵を買った時の話。
その絵に2万円の値札がついていたとしよう。
値引き交渉はした方が良いと聞いていたので、思い切ってダメもとだと思い、半額を提示してみたらすぐにOKが出た。
もっと値切れば良かったかな⁈ と思ったが、後の祭り。
その頃の私には半額以下の価格を提示する勇気がなかった。
外国の買い物では、こんなことも起こり得るんだという印象でその時は終わった。
次は30年前の日本でのお話し。
開業した場所が車以外にほぼ交通手段がないところであった為、駐車場の確保は非常に重要な問題であった。
「多くの車を駐車できる土地を早く確保したい」というこちらの思惑が、不動産屋に見透かされていたのかも知れない。
雑木林の木を切り倒して、整地しただけの駐車場であった。
値段はまだ決まっていない。
東京から引っ越して来て開業した知人のアドバイスを鵜呑みにした自分が悪いが、交渉に当たっては伝え聞いた東京の駐車場価格を参考にした。
その価格を下回る価格であれば契約、高ければ値切り交渉をしようと思って交渉に望んだ。
さすがに向こうは社会で揉まれた歴戦の勇者である。
『 どれくらいの金額をお考えでしょうか?』
「 どの位の金額と言われても・・⁈ 」
こちらは、提示額から値切ることしか考えていないのである。
仕方なく額を提示したら
・・・・。
『 ハイ、その額で結構です!』いう返事が即座に返ってきた。
うれしさを噛みしめているような表情にも見えた。
その表情からすると、こちらの提示額が向こうが考えていた額の2〜3倍くらいだったのではないかという印象を受けた。
それからは、値段交渉をするときには、いつもこの時のにがい経験を思い出しながらするようにしている。
このエピソードを読んだ社会人の方からは、「 交渉の1丁目1番地だろ!」と軽蔑されるかも知れませんが、(その頃の私のように)社会経験の少ない若い人には参考になるエピソードかもしれないと思い、恥ずかしながら書いた次第です。
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