老いるとは(Ⅱ)
symmetorical balanceの大切さ
左右対称的な建物や庭園は美しいと言われるが、人間の顔にも当てはまる。
体が左右対称でないということは、体に歪みが生じていること。
左右どちらかに問題が生じているのである。
顔の歪みは、鼻の正中線がまっ直ぐか否かによって判断できる。
顔面神経麻痺などによって、顔貌が変化してしまうこともあるが、年を取ると病気でなくても顔の非対称性が顕著になってくる。
一番頻度が高い原因は、口腔内のトラブルである。
入れ歯にすると、人の表情や印象ががらっと変わることはよくあることである。
歯の噛み合わせが悪いと、肩こりや頭痛の原因になるだけでなく、口腔内のケアがきちっと行えず、歯槽膿漏や口臭の原因にもなる。
年を取ると朝起きた時に、歯の噛み合わせや鼻の正中線が変化していると感じることがある。
睡眠時の寝方や姿勢が影響していると考えられる。
枕の高さや硬さなどをいろいろ工夫してみるが、決定打はなかなか見つからない。
若い時ほど寝返りをせず、同じ姿勢できちっと⁈ 寝ているからかもしれない。
年を取ってから、改めて歯の噛み合わせの大切さをより痛感するようになった。
「 噛み合わせが悪いから顔や体の非対称が生じる→顔や体が非対称だから歯の噛み合わせが悪くなる 」という連鎖のくり返しである。
ニワトリが先か、卵が先かの議論と一緒で堂々巡りである。
何か手を打たなければならない。
体由来のものなら、マッサージをしてもらったり、ゆっくりと入浴して筋肉をリラックスさせ、左右差をなくすることをまず試したい。
左右差が改善しない場合には、歯科で噛み合わせや高さを調整をしてもらうと飛躍的に改善する可能性がある。
歯はものを食べるだけでなく、体の左右のバランスを安定維持する為に、重要な役割を担っているのである。
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