バチあたりな肘の傷

カメラテストに送った写真、汚い肘全開で何度見てもあー、、、、となる。。
(歯が汚いとかそもそもブスだとかは置いといて、、、)

この肘の怪我は今年1月、帰省した際に怪我してできた傷だ。
実家に帰省すると絶対に何かしらあってその後メンタル1ヶ月はやられるのだけれど、この時は横浜に帰ってから病みが止まらず、とうとうずっと我慢していたのに小野くんに電話をしてしまった。出るまでコールしまくったので出てくれた。

その時、もうトラウマになってる、お願いだから解放して、もう謝ってくれなくていいから何もしないで、連絡しないのが一番楽になる、と小野君は言っていた。

それからわたしはメールも電話もしていない。
連絡しないで小野くんが楽な状態が続いたら、トラウマがなくなって、もう大丈夫だってなったら、連絡してもいいはずだ、といううっすい希望だけがギリギリ支えてくれている。

あの日わたしは実家で、帰り支度をしていた。
翌日の夜行バスで帰省するので、荷物をまとめて段ボールに詰め、発送するために大きな段ボールを抱えて階段を降りていた。足元は見えない。

うちの母は家中に神様仏様を祀っている。
毎日神様にお茶を入れて備えていて、その神様のお湯呑みが大量に乗ったお盆がなぜか階段のど真ん中に置かれていた。

もちろん、思いきり踏んづけた。思い切り足を滑らせ、気づいた時には背中を強打し、重いダンボールの下敷きになったまま、階段を転げ落ちていた。
一瞬なにが起きたのか分からず呆然としていた。

痛みを感じるよりも先に、つんざくような怒声が耳に飛び込む。

「このバチあたりが!!!!」
この状態のわたしに母が放った一言だ。

耳を疑う。
「なんてことしてくれたんや!」云々かんぬん。

ふと気づくと肘がぬるぬるしていた。
ぱっくりと皮膚が避け、出血していた。

あ、帰ろ。
めちゃくちゃ冷静にそう思った。
わたしは無言ですくっと立ち上がり、お風呂場に行って血塗れの肘を洗った。
お風呂から出てティッシュで血を押さえていたらおじいちゃんが小指用か?みたいなちっさい絆創膏を出してきて貼ってくれた。
そのまま、速攻で家を出て、新幹線に乗って横浜に帰った。

新幹線の予定外の出費は痛かった。
さらに、翌日になってもぶつけた背中がどんどん痛くなり、なんかわからんけど、ヒビ入ってたりしないか?と不安になり、整形外科に行ったところ、背中はなんともないけどその肘、なんでほったらかしにしたんですが、怪我してから24時間以内じゃないと、バイキン入るから縫えません、縫わないとだめだったやつですそれ、ていうかもう入ってる、バイキン入ってるから、ネバッとしてるでしょ?これバイキンだから。

とめっちゃ怒られる。
肘の手当てをしてもらい、背中には湿布薬をもらい部屋に帰ったら、
新幹線と病院の予定外の出費に、ギリギリの生活をしてるので怯え、さらに不安に襲われた。

いつか、おのくんのお母さんと電話でお話ししたことがある。
かけたのだ、わたしが。(以後おのくんはわたしがおのくんの家族に何かすると思って怯えている、、、)

おのくんのお母さんだったらきっと、階段から転げ落ちて怪我をしているわたしにかける第一声は「このバチあたりが」ではなかっただろう、とふと思った。
おのくんのお母さんは声が可愛くて、すごく優しい。
わたしにはむちゃくちゃむかついてるかもしれないけれど、わたしはおのくんのお母さんが好きだった。本当に会いたかった。
でもわたしのような子が娘だったら、おのくんのお母さんだって罵声を浴びせるだろうか。

そんなことを考えていたら、電話を手に取り、もうすっかり暗記している番号に184をつけてコールしていた。

そんなわけで、実家に帰ると必ずメンタルやられるので本当に帰りたくないのだけれど、今月末に帰ることにした。

いくつか理由はある。今月はアルバイトを変えてますますお金ないのに本当は帰る余裕などないのだけれど、制作に必要なものがあり帰らなければならない。
うさぎの、ルンちゃんにも会いたい。
など。

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