自分の人生を。

年の瀬。

私が乗る夜行バスは、東京駅から発車して、銀座を経由し、霞ヶ関で高速に乗りました。

銀座のイルミネーションや、霞ヶ関の広い道路、日比谷公園。見覚えのある景色を眺めていると、様々な思い出が蘇ってくる。

一週間足らずの別れが切なくなるほど、東京がとてもお気に入り。でも、気付けばもう神奈川か。大阪に着くまで、7時間。一年を振り返るには、充分な時間です。

2014年の抱負は「自立」だった。

一昨年(2013)は「やります」と、何もかも引き受けるのが当たり前で。成長や気付きを得たい思いから、自ら船の舵を取れると信じ、機会や情報の流れの中に飛び込んで。上手くバランスが取れず、周りに流され、流され尽くした一年だった。

年末の時期は特に、自分の人生と運営していた学生団体の、両者の未来を模索して、不安と迷いに呑まれていた。だから余計に2014年は、自分の足で立つ年にしなければと思っていた。

年の瀬に振り返ると、結果的にはこの抱負、割と達成出来たんじゃないか、と思う。二年ほど続けた団体を引退して、大学を再受験することを「決断」したこと、そして二年弱付き合った恋人と離れたという二つの大きな変化が、自分の外部環境を良い意味で変えてくれた。

政治学への思いを諦められず、同時に足を動かすことだけに限界を感じ、転部を目指すと決めた三月。それから八ヶ月間、ただその勉強だけに集中した。

この決断には、とても勇気が必要で、決断後も痛みが伴った。無責任な選択をしてしまったのでは、これでよかったのかと自問自答を繰り返し、その後半年以上悩んだこと、ここに書き留めておきたい。

私は勝利を手にすることがでかなかった。孤独に打ち勝ち机に向かうという意味では、あるべき姿に戻るためのリハビリになったし、生活リズムも取り戻した。また、政治・経済の基礎の基礎を勉強できたことは、今でも大変有意義だったと感じている。

一方で、厳しい結果を前にして思い知ることになったのは、自分の甘さだ。人が100努力するなら、自分は120%やらなければいけない人間なのだと、目を逸らしたい現実を突きつけられた。

魂を揺さぶられるものとの出会い。雷に撃たれたかのような刺激。胸を焦がす情熱。人生を掛けて解決したい課題。そんなロマンチックは見つからない。不完全な日常がだらしなく、続いていくだけ。

先日、大一でインタビューを初めた頃の記事を読む機会があって、その文の稚拙さに驚いた。こうも思った。少しは成長出来てる、と。三年間続けてる新聞社のアルバイトでも、当時は気がつかなかったところまで気が回るようになってる。そんな実感があって。

物凄く成長してるとは言えないけど、少しずつは、色んな質を上げられているんじゃないか。そう思った。

東京三年目の今年は、私にとって、総じて悪くない一年だった。受験に失敗したとき、野中先生が言ったこと。

政経の件、残念でしたね・・・。まぁ、政経にはこだわらないで、自分のやるべきことをちゃんとやっていれば道は拓けますから、大丈夫です。
いまはスポーツ科学部で頑張りながら、自分の能力を高めるための努力をしていったらどうでしょう。

何度か目を通す内、ジャーナリストを目指すと公言している割には、「個」になることを恐れていた自分に気付いた。

環境の変化のおかげで、目標としていた「自立」に一歩近づいたと言える。


さて、最後に。

来年は「自分の人生を生きる」を抱負にしたいと思う。これには自分について考察を深めること、個としての実力をつけること、周りの環境に依存しないことが含まれる。

2014年はそのために根を張った一年だったんじゃないかな。来年は、その木を枯らしてしまうことなく、少しずつ枝を伸ばす一年にできたらと思います。

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