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空色のクリームソーダガラスペンセット「雨空」

お手軽にインクを使える時代になりました。

 昔から文房具は好きだし、 
 普段から万年筆を使うことはあれど、
 カートリッジで使用していたために、
 私は今までインク沼とは遠い場所にいた。

 というかそもそも、
 最近は「何かを手書きすること」
 殆どしなくなっていたので、
 つけペンやガラスペンの存在を知っていても、
 それらの情報に惹かれなかったというのは
 あるかもしれない。

 また文房具など
 特定の何かに限定されたイベントほど
 開催されることもない土地に暮らしているからか、
 偶発的な情報として入ってくることもなかった。

 インクを見かけることはそれなりにあったが、
 つけペンやガラスペンの方はほとんどなく、
 そのインクも、
 「水性塗料」として画材のコーナーに
 置かれていたので、
 尚更「書くもの」として
 認識していなかったのもかもしれない。

 どちらかと言えば、
 カラーペンやボールペンなど
 書店でも大型複合施設でも雑貨店でも
 文房具コーナーで手に入りやすいものに
 興味が向いていた。

 今までは。

 ところが最近、
 ガラスペンやインクなどが
 大変お求めやすい価格で、
 大変お求めやすい場所
 手に入るようになってしまった。

 沼の方から私を
 沈めに来たのである。

空色のクリームソーダガラスペン「雨空」

 ワニブックスから、
 空色のクリームソーダガラスペンセット
 「青空」「夜空」

 発売されたのが
 半年ほど前のことである。

 行きつけの書店に陳列されていた。
 店内をうろつきながら小一時間ほど迷って、
 最終的に購入した。

 私の初めてのガラスペンは
 このシリーズの「夜空」で、
 これを買うついでに、宝島のムック本、
 「○を楽しむ万年筆のある毎日」
 (インク6色付)
 
も購入し、
 今や沼にずぶずぶである。

 7ml程度のインク瓶が、
 今ちょっとぱっと見に数えきれないほどある。
 インク沼をなめていた。

 で、今月。
 このガラスペンセットの
 「雨空」「茜空」が新発売。

 無論、買った。

 私が購入したのは「雨空」の方である。

空色のクリームソーダガラスペン
『雨空』セット

 セット内容は前回の
 空色のクリームソーダガラスペンセットと同様、

  • ガラスペン

  • インク

  • ペンホルダー

  • ポストカード3枚

  • 取り扱い説明書

 の5点セット。

 ガラスペンは、
 「雨空」か「茜空」の
 どちらか一本がつく。

 ペンホルダーは、
 「雨空」「茜空」共通して
 「ミルキーホワイト」である。

 インクは、
 前回のセットでは空色系だったが、
 今回は「緑系(ブルーグリーン)」のインクとなっている。
 色名は「翠縹(すいひょう)」で、
 ワニブックスオリジナルインク色となっているようだ。

 ガラスペンとしては、
 文字の太さはおそらく中字程度。
 個人的には書きやすい太さで、
 どんな紙でも引っ掛かりにくい。
 (インクのにじみはペンではどうにもならないが)

 インクの吸い方もよく、
 らせん状のペン先で
 インクの持ちもよい。

 尤も、
 残念ながら、私の手持ちのガラスペンは、
 こういった安価なセット品しかないので、
 「職人さんこだわりの書き味」とか
 そういうものと比較して
 「書きやすい」とは言っていないことには
 留意されたい。 

 とはいえ、
 ガラスペンやインクに興味はあるが、
 買う機会がなく尻込みしている…。

 というような、
 かつての私のような立場であれば、
 初めてガラスペンとして
 是非お勧めしたい品である。

でもちょっと残念。

 ただ、若干残念なのが、
 ガラスペンそのものの色である。

 パッケージの写真のように、
 ホワイトの部分とグリーンの部分が
 キッチリと分かれているデザインかと思ったが、
 少なくとも、私が購入したものは
 そうではなかったようだ。

 全体的に白っぽく、
 照明のあたり方によっては
 せっかくの緑が飛んで真っ白に見えてしまう。

 値段のことを考えればやむなし、
 と思いたいが、
 パッケージの写真に惹かれて購入したのは
 事実であるので、
 その辺は残念であると言わざるを得ない。

 書き心地そのものに直接影響はしないが、
 「気持ちの問題」的に。

 まあ、こういったものは
 使ううちに愛着が湧いてくるものであるから、
 そのうち気にならなくはなるだろうが…。



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