20170719主要五紙社説一覧

本日主要五紙の社説です。

本日のオススメ社説は、日経の「財政再建」です。読売も同テーマを取り扱っていますが、日経の方が問題点の整理をキチンとしている印象。

どちらの社説についてもですが、2020年度をメドにプライマリーバランス(財政収支)を黒字化するという目標は約10年前に策定された当初から「非現実的だ」という声が多かったことを忘れてはいけないと思います。

財政規律・再建の問題は、国家運営の軸となるべきものです。非現実的な目標設定を軸にすれば、あらゆる面で歪みが生じます。

改革すべき事項が派生的に遅れた可能性があることを総点検すべきです。かなり時間が経過してしまいましたが、なるべく早く現実的な計画策定を実施すべきです。

「2020年度に黒字化ありき」で策定するのではなく、ボトムアップで現実的な数字の積み重ねが「政府への信頼醸成」に必要なことだと考えます。

産経の「蓮舫氏戸籍開示」の社説には、違和感があります。

移民の多い豪州では、二重国籍解消をしていなかった議員の辞職が相次いでいます。もちろん蓮舫氏の見識と責任感欠如は非難されても仕方がないと思いますが、二重国籍を解消していない日本国籍保有者も少なからずいると思います。

「二重国籍」というアイデンティティーにも関わる問題について、議論のきっかけ、問題意識の定着とすることが、この蓮舫氏の事実から学ぶべきものではないでしょうか。

毎日はいち早く、日野原先生の逝去を取り上げて、その功績を称えています。あえて付け加えることもありません。ご冥福をお祈り申し上げます。

<社説一覧>
日経:税収増に過度に頼った財政再建は問題だ/政治要因で滞る中国経済改革
http://www.nikkei.com/news/editorial/

読売:財政試算見直し 20年度黒字化は現実的目標か/エネルギー白書 収益力高める海外戦略を競え
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/

産経:蓮舫氏の国籍問題 見識と責任感欠如に驚く/サンマ漁獲枠 資源守る抜本対策を急げ
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html

毎日:登録続く日本の世界遺産 制度の将来も考える時だ/日野原重明さん105歳で逝く 長命社会に希望ともしたhttps://mainichi.jp/editorial/

朝日:ヒアリ対策 先例に学び定着阻止を/韓国の提案 日米との連携忘れずに
http://www.asahi.com/news/editorial.html

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