20170711主要五紙社説一覧

本日主要五紙の社説です。
産経以外の四紙が加計問題における前川前文科次官の閉会中審査を取り上げています。

同問題における個人的なオススメは日経です。社説最後の「国会では行政情報の保存や公開のルールについても議論を深めてほしい。」という一文は、その通りだと思います。

どんな文書でも必ず保存しなさいというわけではありませんが、キチンとルールを決めて意思決定のプロセスを明確化し、後日、適切であったかどうかの検証可能ができるようにその意思決定に関わった文書は適切に保管・保存しておく必要があります。

今回の問題は「加計ありき」だったかどうかということよりも政権として「意思決定プロセスの説明ができていない」ことが問題だと感じています。

モスル陥落に伴いISに関する社説を毎日と朝日が掲載しています。記載内容自体にあえて反対するものではありませんが、IS崩壊後の中東のパワーバランスについての考察が漏れている点は片手落ちかと。

カタール断交など、サウジアラビア(スンニ派)が対イラン(シーア派)強硬路線を進めている背景には、IS崩壊後のイラクへの影響力を強めたいとの思惑が取り沙汰されています。

IS崩壊後にその思想やテロ工作員が世界中に飛び火する危険性は両紙の社説での指摘のとおりですが、ISが崩壊しても、そもそもの中東の安定の道筋を立てることができていない問題から目を背けてはいけないと思います。

カタールから天然ガス、サウジから原油と、日本のエネルギー輸入事情において中東は非常に重要な地域です。

日本が中東安定に向けて仲介の労を取ることがあってもいいと思っています。

<社説一覧>
日経:気象情報いかし頻発する豪雨に備えを/事実解明へさらに努力がいる
http://www.nikkei.com/news/editorial/

読売:内閣支持率続落 驕り排して政策で結果を出せ/加計学園問題 戦略特区の疑念解消が急務だ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/

産経:北朝鮮とG20 圧力強化の姿勢緩めるな/宗像・沖ノ島 古代からの豊かさ次代へ
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html

毎日:ISの拠点モスルを解放 掃討へ国際連携の強化を/前川氏が国会で初証言 やはり首相出席が必要だhttps://mainichi.jp/editorial/

朝日:閉会中審査 首相の説明を聞かねば/ISとの闘い テロの根源を見据えて
http://www.asahi.com/news/editorial.html

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