ニューヨーク旅行記 マルチカルチュラルな街ニューヨークを楽しむ
ニューヨークは、「人種のるつぼ」と言われるほど他民族の人で溢れかえっている都市である。
イギリスのロンドンと匹敵する世界一の大都会なので、
・憧れ
・夢の実現のため
・生活水準を上げるため
といった、多種多様な目的のために多くの人が集まってくるからである。
ニューヨークの街を歩いていると、マイノリティの集まるコミュニティーがあって、独特の文化を形成している地域がある。
今回の記事では、僕がニューヨークを歩いてる時に見つけた、ニューヨークのエスニックコミニュティーについていくつか紹介したい。
チャイナタウン
最初に紹介するのは、チャイナタウンだ。
場所はロウワーマンハッタンの南東にある。
足を踏み入れた瞬間、それまでの英語ばかりだった雰囲気は一変して、中国語の看板が目立つ街並みになった。
チャイナタウンの中には、アジアの街で見かけるような生鮮市場や肉、魚の市場、中華料理のレストランが多数軒を連ね、アメリカとは思えない雰囲気を醸し出している。
店で働く人達の会話は中国語で、あまり英語の音は聞こえてこない。違う世界に迷い込んでしまったかのような気分になる。
この場所にチャイナタウンが形成されるようになったのは、1850年になってからのことである。広東省から来た1人の商人が葉巻を売る商売を始めたことがきっかけとなって、年々中国からの移民が増え始めていった。
そういった歴史から、このチャイナタウンに住む中国人のほとんどは広東省の出身である。近年は、福建省からの移民も増加していて、その雰囲気は少しずつ様変わりしているようである。
かつてはスラム街のような雰囲気で、あまり近寄ってはいけない雰囲気もあった地区だったが、現在は開発も進んで観光客も立ち入りやすい場所になった。
チャイナタウンの料理のレベルは高く、小籠包などの美味しい料理をリーズナブルな価格で食べる事ができる。物価の高いニューヨークでは、大変ありがたい場所として知られている。
リトルイタリー
次に紹介するのは、リトルイタリーである。
マルベリーストリート沿いにあるこの地区は、チャイナタウンの近くにあるイタリア系移民によるコミニュティーだ。
昔はもっと大きい規模のコミニュティーだったが、近年では規模が縮小気味。隣のチャイナタウンの存在感が強すぎる事によって、存在感という意味ではそこまででもない。
アメリカに住むイタリア系移民の多くは、南部のシチリア島の辺りに暮らしていた人がルーツになっている。15世記頃から本格的な移民が開始されるようになり、19世記を迎える頃にピークを迎えた。
彼らが中心となって、現在の場所にリトルイタリーが築かれていったのである。
アメリカでは歴史のある移民コミニュティーで、政治の世界では元ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ、音楽では歌手のアリアナ・グランデ、レディー・ガガ、俳優ではロバート・デ・ニーロ、ニコラス・ケイジ、ジョン・トラボルタと、多方面で活躍者を排出している。
地味な存在になってしまったリトルイタリーではあるが、美味しいパスタやイタリアンのレストランは充実していて、舌の肥えたニューヨーカーを満足させている。
ハーレム
次に紹介するのが、ハーレム地区である。
マンハッタンの北側に位置し、かつてオランダ系住民が多く住み着いたことから、ハーレムというオランダにある都市の名前にちなんで名付けられた。
現在は、アフリカ系アメリカ人が多く住む地区になっていて、街ゆく人は黒人が多い。
ハーレムは約30年近く前、ニューヨークの治安が今より何倍も悪かった頃に、
「昼間でも危険な場所」
「できればあまり足を踏み入れない方が良い場所」
と言われたところでもあった。
その後徐々に悪いイメージを払拭しようと開発が進められて、現在ではメインストリートはほぼ問題無く歩くことができるほど治安は改善されている。
ハーレムの名前を有名にしたのが、上の写真にもあるアポロシアターである。1914年にオープンしたこちらの劇場は、黒人のアーティストを中心に上質な音楽やコメディ、ダンスを常に提供し続けている。
アポロシアターで有名なイベントいえば、毎週水曜日に開催されるアマチュアナイトである。
ジェームス・ブラウン、ジャクソン5、スティーヴィー・ワンダーなど、数々のスターを排出したイベントで、毎週名だたる腕自慢の歌手、パフォーマーが出演する。つまらないと強制終了になるので、観客とパフォーマーの真剣勝負が毎回繰り広げられている(過去に日本人も何名か出場)
ハーレム地区はまた、ゴスペルミュージックの聖地としても有名である。ハーレム周辺の教会では週末になるとゴスペルコンサートが開催される。
これを見学するゴスペルツアーも観光客向けに開催されていて、連日多くの観光客が参加している。
クイーンズ地区
マルチカルチュアルな街ニューヨーク。
それを深く体感したければ、マンハッタンの東のクイーンズ区に行くべきだ。
クイーンズ区は、ニューヨーク市にある5つの区の中で1番大きいところで、多文化都市ニューヨークを象徴するかのように様々な人種の人が住んでいる。
地区ごとに様々な特色を持っているのがクイーンズ地区の魅力で、これらの地区を比較しあいながら歩いて行くのもまた楽しい。
ここからは、クイーンズ区に行ったら見ておくべきおすすめの地区を紹介する。
中国系の住民が多く住み、その規模はマンハッタンを凌ぐ規模のフラッシング地区。
ギリシャ系住民が多く、マンハッタンからも近いので日本人も多く住んでいるアストリア地区。
メインストリートに地下鉄が高架式線路が敷かれていて、電車の音がけたたましく鳴るジャクソンハイツ地区。
ここにはインド、バングラディシュ系の他にメキシコ、ドミニカといったラテン系住民も多く、看板や住民の会話にもスペイン語が目立つ。
東にあるのはエルムハースト地区である。ここも中国系の住民が中心だが、ベトナムなどの東南アジア系のお店が多い。アジア色の強い地区としても有名で、アジア系の食材が豊富に揃っている。
東側にあるのは、フォレスト・ヒルズ地区だ。どことなくイギリスぽさを感じる巨大な並木が立ち並ぶこの地区は、古くからユダヤ系の人が住む街として有名である。他にも、1970年代まで全米オープンの会場として使用されていたフォレスト・ヒルズスタジアムがあり、現在はコンサート会場として使用されている。
(98年には、日本のロックバンドTHE ALFEEがこの場所でコンサートを開催した。)
この様に、地区によって様々な顔を持つのがクイーンズ区の特徴である。
多様性だったら、隣のブルックリンも規模が大きいが、クイーンズはニューヨークの5つの区で1番人口が多いので、必然的に大規模になるのだ。
この他にも色々個性的な地区はあるので、興味のある方はぜひ訪れてみてほしい。
まとめ
今回は、ニューヨークのエスニックコミュニティー
・チャイナタウン
・リトル・イタリー
・ハーレム
・クイーンズ区
を紹介してきた。
アメリカ、特にニューヨークには、生活の向上や大きな夢を求めたりなど、世界各国から色々な思いを持って母国からやってきている人が多い。
そういった人達が集まっている大都会だから、毎日が刺激的である。
ニューヨークへ行ったら、そういった他国の文化を1つの街で一辺に味わうことができるので、ニューヨークへ行った際はぜひその空気を体験してほしい。
次回は、僕の身に降りかかったトラブルについて書いていく。
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