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【🍓】竜頭鷁首の船

竜頭鷁首の船
よみ: りゅうとうげきす の ふね

楽人を乗せた竜頭鷁首の船が池を漕ぎめぐり、唐土の舞、高麗の舞とさまざまな舞楽が奏される。

源氏物語2 紅葉賀 13ページ (角田光代版)
三省堂 辞書ウェブ編集部による ことばの壺 
第20回 『紫式部日記絵巻』「龍頭鷁首(りょうとうげきしゅ)の舟」を読み解く より

こちらが竜頭の船。
で、こちらが鷁首の船。

同上

鷁(げき)は、鵜に似た白い水鳥で、大空を飛び回り、水にも巧みに潜るとされる想像上の鳥、とのこと。

竜頭鷁首の船、というのが一艘あるいはこの一種類が数艘あるのではなく、竜頭の船が一艘あるいは数艘と鷁首の船が一艘あるいは数艘、それぞれ楽人を乗せて水の上を走っている。これはすごい。

今、京都などで見る日本庭園は静謐とした佇まいだが、源氏物語のこの場面に描かれているのはディズニーランド並みのアトラクションが行われている様子だったのですね。笛はピーヒャラ、太鼓はドンガラ、琵琶なんかもいたのかもしれない、音源の動くステレオ放送ですよ!そしてプラスチックなど当然ない時代。手作りの木の船に、手彫りの彫刻? 何で彩色したのでしょうか、異国情緒を通り越して異界めいていたかもしれませんね。

画像は三省堂 辞書ウェブ編集部による ことばの壺 第20回 『紫式部日記絵巻』「龍頭鷁首(りょうとうげきしゅ)の舟」を読み解く に掲載の図版からお借りしました。

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