VR上での体験が現実世界での体験を上回るために

VRの最終的な目標は、脳に直接情報を送ることである。しかし、それはかなり時間とコストのかかることであろう。そこで、それまでの間は、五感に対して情報を送り、いかに仮想世界に没入感を得れるかが重要になってくる。様々な触覚提示デバイスが開発されるだろうが、その体験は現実を上回ることはない。

VR上での体験が現実世界での体験を上回るために

VR観光は現実世界での観光を上回る体験だろうか。

殆どの人は上回らないというだろう。

一部の人は上回るというかもしれないが、それは”VR上で観光ができているすごい”というVRに対する評価であって、VR上での"観光"に対する純粋な評価ではない。

では、何故、現実世界での体験をVRでの体験が上回ることがないのだろうか。それは、単純にVRでのHMDや触覚提示デバイスの質が人間の知覚限界を超えないからだろう。また、そういった触覚の記録の技術も未発達だ。

現在のVRの技術でVR上の体験が現実の世界の体験を上回るにはどのようにすればよいのだろうか。

それはVR上の世界で、例えば、ざらざらとした触感を相手に伝えたければ、相手に伝えやすいざらざらを彷彿させる音や視覚的な表現によって相手に伝える。このように、相手に伝えたいが伝えにくい触覚の表現を、別の方法を使って伝える方法である。(メタバースが進めばVR感覚や共感感覚、あとさっき説明した方法を使って作られたワールドが作品としていっぱいできそう。)

つまり、VR上の世界を作るときは現実世界と同じようにするのではなく、現実よりも誇張した表現や現実では起こらないような表現を組み合わせるとよい。

今後はザラザラとした触覚を彷彿させる音はどんな音か、甘い香りを表現する音はどのような音でどのような視覚表現か、のような現象を調べる必要がある。

あと、上で話したような感覚を強化させるために薬物×VRの動きが出てきそうな気がする。薬物が及ぼすVR感覚とか共感覚とか気になる。誰かそういった幻覚と脳についての本などを知っている方がいたら教えてほしいです。

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