シェア
1.5(イッテンゴ)
2018年12月1日 21:48
暗くなる前に断崖の家から浜辺へと下りた。 ポケットから万年筆を取り出し、水際でランタンの縁を叩く。 カンカンカン「居るかい? またお願いするよ」 僕はそう言ってランタンに水を汲む。 家に帰り着く頃には辺りは既に薄闇に包まれていた。 行商人から分けてもらっている顆粒をランタンの水に撒く。 ぱちゃぱちゃと水面が波立ち、青い発光が上から下へとゆっくり対流する。 玄関ポーチにラン