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【六つ目の扉で死んだ叔母に会う】 《極私的短編小説集》

 扉を開けると、そこは裏庭だった。
 そうだ、ここは叔母の家で、日曜日に遊びに来ていた母と私が落ち葉を焼こうとして燃え広がり、危うく大木に火が燃え移り、火事になるところであった。記念すべき場所。踵を変え、家の中に入ると、叔母がソファに座って、もうひとりの叔母に向かって話をしている。

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