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読書ノート 「世界の名著15 プロティノス・ポルピュリオス・プロクロス」

 ここでは主に、プロクロス『神学綱要』について記述する。
プロクロスはプロティノスの没後142年後にビュザンティオンに生まれた。アテナイのアカデメイアでプラトン・アリストテレス・プロティノス他を学ぶ。そして『神学綱要』で、プロティノスらの新プラトン派の哲学体系を構築する。新プラトン派はプロクロスで有終の美を飾り、その思想は西欧・アジア、キリスト教世界、イスラム世界のみならず、人類の精神史に大きな影響を与えることになる。
 以下、「命題」全文を記す。本文では、この後に「証明」の文書が続く。現在の科学や哲学に照らし合わせての論理的確証はないものだが、それこそ、この「命題」たちがとことん考え抜かれてのパラグラフであるということは伝わってくる。



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