秘め事変換

気がつくと、コソコソおジャンケンがとても楽しみになっていた。月曜の深夜には「噺家が闇夜にコソコソ」の放送時間、もっと言うと終了時間をちゃんとチェックするようになってる。なんなら最悪本編見逃しても、エンディングコーナーであるコソコソおジャンケンは見逃さないように。

内容は文字で説明すればなんてことはない。和服姿の壇蜜がこっちに向かってジャンケンする。サザエさんと同じ。ただ、「コソコソおジャンケン、おジャンケン、ホイ」っと出した手は袖で隠れてて、一呼吸置いて「おパーでした」って見せてくれる。ほんとなんてことないな。

ただこれがなんか妙に楽しみだ。ぶっちゃけ毎週テレビに向かってちゃんとジャンケンしてっからね。ひとりで。んで「いやあ~、おパーできたかあ〜」っつって。まあ流石に口には出てないと思うけど、表情には出てると思う。あとなんか負けたいんだよなあ。最悪でもあいこ。ひとりでテレビ相手に勝っちゃうとなんか正気に戻っちゃうっていうか。こんなに負けたいジャンケンも珍しい。

しかしこないだBSで久米宏と壇蜜でやってる「久米書店」のミニコーナーを見ながら思ったんだけど、これといいおジャンケンといい、壇蜜とミニコーナーは相性がいいんだろうか。書店員の格好した壇蜜がただ本の一節を朗読してるだけなのに、ただジャンケンしてるだけなのに、この秘密共有感はなんだ。壇蜜が毎週こっそり本を朗読してるのを知ってるのは自分と壇蜜だけ、そしてその二人が毎週深夜にこっそり逢って(「会って」じゃない)ジャンケンしてるのを知ってるのもまた二人だけ、みたいな。

バカじゃねえかと思われるのは承知の上である。こちとらツチノコもチュパカブラも信じてないけど痴女の存在はまだ少し信じてる程度にはバカだ。なんだよ「こっそり逢ってジャンケンしてる」って。ただ、ちゃんとバカになれる状況ってのはありがたい。浴衣の石原さとみだってもっとバカにさせてくれるはずだったんだよ。

とりあえず「噺家が闇夜にコソコソ」が長く続くといいな。この3ヶ月はとりあえず乗り越えたっぽいけど。万一の場合、おジャンケンだけ「全力坂」みたいなミニ番組にしてほしい。まあどっちにしても、おジャンケンの存在を知るのは二人だけなわけだけどな、うん。

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