さようなら、アナル拷問。

性癖の多様さみたいなことには興味があるんだが、残念ながら普通のAV(何をもって“普通”なのかって話だけど)ですらいまだに少しだけ苦手だったりするから色んな映像に挑戦する勇気がない。情けない話だ。

そこで、知らない世界を垣間見る手段として注目してるのがAVメーカーの掲示板。制作サイドとファンの間で結構細かい意見や要望をやりとりしてたりする。各々にこだわりがあるんだろうし、こういうのは重要なんだろう。こっちとしても文字情報だけならまあ楽しめそうだ。

というわけで、とてもじゃないけど映像には挑戦できそうにないタイトルのスレッドを読んでみた。その名も「元祖!アナル拷問3への要望」。う~ん、すごいタイトル。

これがまた「拷問」ってだけあって、ファンからの要望もすさまじい。ごく一部だけ抜粋するが、ここの引用のチョイスはかなり難しい。とりあえず想像力をあまり働かせずにさらっと読んでほしい。

「私もビール一缶が限界だと思います」

「旬の高級さくらんぼ」

「無意識に腹圧がかかってアナルローズ状態にもなるし…」

なんだかすごい。それにしても「アナルローズ状態」ってなんだ。

まあとにかくこんな感じでファンからの多種多様な要望を受け撮影が行われるわけだが、これがまた撮影現場の実況までしてくれんのな。女優さん本人の「皆さんのご意見をみましたが、わたし負けません!!」の勇ましい宣言でスタート。間は少し割愛させていただくとして、「シーン替わりこれからアナル拷問です」でいよいよ本番かと思った次の書き込み…

「今中断しました…。〇〇ちゃんダウン…」

マジか。あんなに張りきってたのに、なんてこった。監督は「コメントを差し控えさせてください」と書き込んでから沈黙。そして一週間以上経ってから「アナル拷問はこれがファイナルになると思う」「15年の歴史に幕を降ろすときがきてしまった」と。15年続いてたのか。そのその15年の歴史をアナルで受けとめた結果、女優さんは急性胃腸炎に散ったわけか。すごい仕事だ。知らないとこでどえらい歴史が積み重なってきたもんである。

「納得できない!」「仕方ない…」など終了を惜しむ声が色んなトーンであがる中、9月の発売予定ラインナップのスレッドにタイトルを変更されて登場した「さようなら アナル拷問」。その下に真っ先に書きこまれた「アナル拷問はさようならなのですか…」のコメントが切実だ。そうだ、とにかくみんな切実なんだ。やっぱ理解はできないし映像もとても見られそうにないけど、それでも否定する気になれないのはその切実さ故。対面することこそなかったが敬意をこめて言いたい、さようなら、アナル拷問。

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