暇は潰せる世代論

世代論は天気の話並に便利だ。天気より少しだけ頭使わないといけないけど、まあダジャレ考えるのと同じくらいだろう。それでちょっと偉そうな顔が出来るわけだから、差し引きすると便利さはそう変わらない。

ただ世代論はもう一つ、「反論がくる」っていう弱点がある。「いやあ、今日は暑いですねえ〜」「君はサハラ砂漠の恐ろしさを知らない!」とはあんまりならないが、世代論の場合は割と他人を刺激しやすい。つまり裏を返すとネタにしやすいってことだ。テレビも雑誌も困ったときは適当に世代論ふっかけとけばとりあえず話題には困らない。弱点とみせかけ便利。

というわけで、先週のTVタックルは「ゆとり世代」がテーマだった。ハマコーも三宅久之も死んじゃったし、政治の話してもしょうがない。今回なんかゆとり代表のホラン千秋と栗原類で、ゆとり嫌い代表が平林都っていう。「意外と知らない大人のマナー特集」みたいな時によく出てくるすげえ怖いマナーの先生だ。そんな特集が成立する時点で「マナー」の定義から外れてるような感じがしないでもない、とか言ったら絶対ぶっ飛ばされるなといっつも思う。あと、顔がどことなく田母神俊雄に似てる。「田原俊彦の妹」的な意味で「田母神トシちゃんの妹」と個人的に呼びたい。

で、ゆとり世代の話だが、ネタにしやすい話題は「ネタにしやすい」が売りだからもちろん大して面白くはない。一応、自分自身もゆとり第一世代とかなんだけど、まあどの世代に生まれてもトシちゃんの妹に思いっきり嫌われそうだし。ゆとり世代の一般人パネラーも色々しゃべんだけど、「真剣10代しゃべり場」の頃からこういうのに意気揚々と登場する同世代の「代表」苦手だし。しかもその中のひとりが「騎馬戦の世界大会を開きたくなって会社辞めました」っていうウルトライレギュラーだし。もう世代もクソもあるか。

ただね。やっぱ大人の嗜みとして世代論のひとつもぶてないとな。だから下の世代に将来どういちゃもんつけるか今のうちに考えとこうと思う。「リニア世代には日本の広さが実感できない」とか「無線環境で育てきたから人とのつながりにも実感が持てないんじゃないか」とか「QWERTY配列を経験してないから手先が不器用」とか。いくらでも作れそうでちょっと楽しい。「宇宙に行けるのが当たり前だと思うな」とかも言いたいな。なんかだんだんロマンがでてきた。最終的にこういうどうでもいい話に行き着くとこもゆとりっぽいのかね。

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