アルティメットフリーダイヤル

電話番号なんか覚える習慣がなくなった今こそ重要とも言えるし、ググればわかんだからどうでもいいとも言えるが、とにかく今でもCM一発でフリーダイヤルの電話番号を印象づけようって動きはある。例えば昼時によく見る婦人用かつらのレディスアデランスなら「0120-00−0930(オクサマ)」だ。そいえばいいとも最終回に0930いなかったな、関係ないけど。

いい語呂合わせがない場合は軽快なメロディにのせる戦法がある。「クラシアンですごひゃ〜くごひゃく♪」とか。クラシアンみたいに語呂合わせなしでも覚えやすい数字ならまだいいけど、ジャパネットなんか「フリーダイヤル、ぜろいちに〜ぜろ、よんよん、いちのに〜に〜に〜♪」だ。大変だな。

やっぱフリーダイヤルの覚えやすさはいまだ重要事項なのか、フリーダイヤルの販売とコンサルティングをする会社(そんなんあんのな)のサイトでは

「0120-373-816(ミナサンハイロー)」
「0120-652-118(老後にイイワ)」
「0120-55-3232(GO!GO!水水)」
「0120-3939-88(サンキュー!サンキュー!ハッピー!ハッピー!)」

などなど、いかにもなものから若干ラリってる感じのものまで販売されてる。ちなみに一番高額だった希少なゾロ目フリーダイヤル「0120-555-777」、800万円也。こりゃすごい世界だ。ただその会社の問い合わせフリーダイヤルは「0120-38-3000」だって。自分でいい番号使うと「ずるいぞ!」ってことになっちゃうのかな。

さて、なんで急にフリーダイヤル界をこんな意識し始めたかといえば、イースマイルのCMを見たからだ。水のトラブルとか解決してくれるとこ。たぶんクラシアンのライバル。向こうは森末慎二、こっちは松村邦洋だ。で、肝心のフリーダイヤルはというと、「0120-123-456」である。おお、なんかすげえ。語呂合わせはないけどなんかすごいぞ。そしてそのすごさを一言で表現するのがフリーダイヤルを唱えるたびに松村邦洋が発するセリフ。

”覚えやすい!”

まったくだ。覚えやすい。「覚えやすさ」を追求する手段としての「語呂合わせ」なんだ、そもそも。その点、「0120-123-456」はひとつの究極形。その前では語呂合わせや歌なんぞ児戯に等しい。片腹痛い。

前のバージョンではまだフリーダイヤルが「0120-1234-00」だったことも知ってしまった今、松村が笑顔で発する「覚えやすい!」にはDSで遊んでた子が3DS買ってもらったみたいなウキウキ感を感じずにはいられない。よかったなあ、覚えやすくなって。…それにしてもこの番号、いくらしたんだろう。下衆な勘繰りをする知恵がついてしまった。

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