セントポール

普通の家に生まれたはずだが普通の人が体験したことがないだろうことばかりの出来事。 すべ…

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普通の家に生まれたはずだが普通の人が体験したことがないだろうことばかりの出来事。 すべてがバラバラでもなく紐づいていることに冷静になると気付いた。 もうどうすることも出来ない。 実話を基にしたフィクションです。

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なぜはじめたか

 明治時代であれば死んでもおかしくない歳にもなり一人で暮らしていると、このまま一人で死んでいくんだろうなと考え始めるのが自然なことである。 ある日夢を見た 皆さんは夢見ますか?  僕はあんまり見ないんだけどたまたま見た夢はカラーで鮮明に覚えています。  小説家になるためのワークショップに参加したら、一緒に参加していた17歳の女子高生を好きになってしまう痛いおっさんになる夢だった。 まるでペネロペ クルス主演の映画「エレジー」* さながらの痛々しさである。 こっちは爺さんと大

    • 知りたくない事(4)

      (1)(2)(3)はこちらからどうぞ 無事 全員分のホットドックを作り終え、アルミ箔に包んでBBQグリルの蓋をして火を小さくして保温しておいた。案の定最後に千代が起きてきた。千代が起きてきたと同時に、BBQグリルを完全に密閉して消火をする。蓋付きのグリルは便利だ。  食べ終わった人から順に片づけをし始めた。俺は何とも言えない疲れがありサボらせてもらおうと思ったがそうはいかない。会計の作業が残っている。全員分で割ってお金を回収した。これですべて完了だ。  BBQも十分楽しめた

      • 知りたくない事(3)

        (1)(2)はこちらからどうぞ  週末のBBQに向けてうわの空で1週間の仕事をこなした。金曜日に飲みに誘われたがそれも断った。水曜日には牛肉は冷蔵庫に移した。そうしておけば金曜日夜の仕込みのころに丁度解凍されている。 仕込み 金曜の帰り道はキッチンを使いたくないので、駅前の台湾人のおばちゃんのやっている中華屋で夕飯を済ますことにした。チャーハンと餃子を頼むと  「キョハビールノマナイ?」と心配された。何年日本に住んでるか分からないけど日本語が一向にうまくならない。そこそこ

        • 知りたくない事(2)

          (1)はこちらからどうぞ 2-3年が経っただろうか……  その間、変わることもなく過ごしていた。 二人はまだ離婚してない。 俺の勘は当たるのでまだ離婚はしていないが 間違いなく離婚する。 泊りBBQ その年の冬前に海老原の声掛けでBBQ をすることになった。  今回は泊りでやることになった。 主に車を出す俺や海老原が「企画して車出して飲めないって納得いかない」という話になったからだ。  海老原の得意の人任せが始まり「場所どっかないかな?」ときたか…… うちの実家でもでき

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        なぜはじめたか

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        • 大切!
          1本
        • 夢の続き
          3本

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          知りたくない事(1)

          大学入学など新しい環境に入ると「可愛い子が居ないかな?」とか考えると男は多いと思います。私ももれなくその1人です。皆さんはどうですか? 緊張 入学式の前にオリエンテーションと言う会が有り、学科全員が集まり入学式から数日の流れなどを説明があった。学生証を配布され初日に通学定期を学割で買える様な気遣いだったと思う。会場は学食だった。学食とは文字通り食事をするスペースで物事の説明には適していないのになぜ学食なのかという疑問があった。入学後に知ることになるが学食が一番新しい建物で

          知りたくない事(1)

          ペネロペ・クルスに似た女(5)

          そんな感じで付き合うことになった。その日は、キスだけして家に送り届け自分も家に帰った。その場の勢いで泊まることになったら大変だ。泊まってすることは好きなのだが泊まるのはいつまで経っても嫌いだ。 実は大学院の頃はほとんど家に帰らなかった。研究や課題で忙しくかったのと学費以外を親に出してもらえなかったので交通費を節約するという理由もあった。自分の寝袋もあったし段ボールを3枚敷いて寝るとそこそこ快適に眠れる。体育館のシャワーの鍵は先輩からコピーさせて貰い持っていた。男も

          ペネロペ・クルスに似た女(5)

          ペネロペ・クルスに似た女(4)

          ミリヤに全員分のメールアドレスを送ったし、当然ながら男3人で割り勘もしたからお礼のメールくらい来るだろう。来なければそれまでの人だって事で気楽で良い位に思っていた。どちらが好みかというと背も高くて外国人顔のみほのほうだった。 当然ながら二人からメールが来た。二人ともご馳走したお礼と社交辞令的なまた遊びに行きましょう、昨日の話などの当たり障りのない物だった。それに対して二人に同じ様に返事をした。あいの方からだけ具体的なスケジュールの提示があったと思ったら、みほからは

          ペネロペ・クルスに似た女(4)

          ペネロペ・クルスに似た女(3)

          ペネロペ・クルスに似た女(1)はこちらからどうぞ タイ料理が憂鬱すぎてうんざりしながらジョニーウォーカー黒をロックで飲んでいるとミリヤから電話が来た。彼女はいつも電話だ、メールだとレスポンスが悪いのが苦手らしい。 「来週の土曜日でどう? 他の女の子達シフト制だからなかなかスケジュール合わなくて大変だったよ。次は大分先になっちゃうから頼むよ!」 大学時代の友達2人に連絡した。メンバーは揃えたので良さそうなお店を探しておくか。楽しみだ! そして金曜日を迎えた。朝か

          ペネロペ・クルスに似た女(3)

          ペネロペ・クルスに似た女(2)

          ペネロペ・クルスに似た女(1)はこちらからどうぞ 俺はメールを見て見ぬふりをして携帯電話を閉じた。 ウォッカマティーニを頼み帰ることにした。バーでの最後はそれと決めている。葉巻を吸うこともあるし葉巻のあとはジンよりウォッカの方が余韻が良いと思っている。他のバーでウォッカマティーニを頼んだら「躊躇無く頼めるの良いですね。ほとんどのお客様は急に小さな声に恥ずかしそうに頼みます」と言われたことがある。それはジェームズ・ボンドに憧れて飲んでみたいという人なんだと思う。俺

          ペネロペ・クルスに似た女(2)

          【重要】な事

          今回は小説ではなく実用的なお話。今回は個人情報を除くと100%ノンフィクションです。 この記事を読んで凄く大事だと思ったのでシェアと実体験を追記させていただきます。 2011年の東日本大震災でまさしくこれと同じ体験をしました。その日は新宿区内のオフィスで働いていました。 鉄骨造8階建ての8階だったので恐ろしく揺れた。本棚の中身などは全部出ました。 もちろんエレベーターは止まる。外出していた社員は非常階段から上がってきます。 まず非常階段の扉は解放 通

          【重要】な事

          ペネロペ・クルスに似た女 (1)

          2005年の梅雨明けした頃、浜田さんという前職の先輩から電話が来た。 「最近忙しい? 話聞いてあげて貰いたい人おるんやけどどうや?」 7時前には会社出てるし休日も休めているので、忙しいとは言えるほどでもない。 「大分前に仕事した人やねんけどな、今小さい不動産専門の広告代理店におるんやわ。話聞いて貰いたいねんからな連絡先教えてもかまへんな。多分電話来ると思うから頼むわ。」 悪い話では無さそうだ。最近こう言う話を頂く事も有り副業をしている。会社的にはギリギリのところだ

          ペネロペ・クルスに似た女 (1)

          17歳のJK

          小説家になろう 梅雨明け間近のまとわりつくような蒸し暑い日だった。仕事帰りにや「あと一ヶ月も頑張ればお盆休みだな。またプールに日焼けしに行くから最中に読む本でも」と考えながら本屋に向かった。本屋で見たポスターの文字が飛び込んできた。 べたなキャッチフレーズだな。そんなんで成れたら苦労しないよ。浅田次郎さんや東野圭吾さんもそんなの行ったのかな? と思いながらもチラシを持って帰っていた。 学生の頃はコンセプトを説明するために多くの文章を書くことはあった、修士論文は2

          夢の続き の裏

          初の小説を書いてみました。4000文字ちょいの短編ですが最初にはちょうど良かったのでは無いかと思ってます。 楽しんで頂けてると良いのですが、僕は書いていて楽しかったです。 まだの方、夢の続き(1) からどうぞ。 夢を見て、大事なところで終わってしまったので二度寝をしたら続きを見れたという話です。 こうやって見たことや見ようとしたことありますか? 夢をベースにしたフィクションです。咲子は実在します。陣内は実在しない夢に出てきた共通の

          夢の続き の裏

          夢の続き(2)

          前編はこちらからどうぞ どうしても続きが見たい 強い意志を持ち二度寝を決め込んだ。  普段は絶対に二度寝などせずに7時前には起きてジョギングに行くんだがどうしても続きが見たい。  こうやって二度寝をしたことはありますか?  なんと言っても10年ぶりに会えたんだ。 adidasのスウェトとTシャツ 俺の部屋着に着替えた咲子に「どうしたの?家とか知らなかったのに」と聞いてみた。 「あなたも、あの時来てキスしていったよね。これでおあいこね。住所は陣内君に聞いたんだよ」

          夢の続き(1)

          寝ているときに夢を見る人は多いでしょう。 「私は見たことないです!」って方は少ない、いや居ないと思ってます。 そう言う私も毎日見るわけでもなく2-3週間に一度です。ほとんど覚えないもの、全く覚えていないものもきっと有るんでしょうね。 「良いとこだったのに……」「良いとこだったのに……」って話を良く聞きません? 途中で目が覚めて終わっちゃったパターンですよね。とても悔しいですし結末が知りたくなりますよね。 映画007で犯人を追い詰める直前で見られなくなっちゃうよう

          夢の続き(1)