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人は建築をつくり、建築は人をつくる

吉村順三の勉強していたら、チャーチルのこの言葉「人は建築をつくり、建築は人をつくる」が。よくできた言葉と思う。再開発やタワーマンション、ワンルームマンションがもたらしているコミュニティを考えないまちづくりは日本人を変えてしまった気がする。既存の建築の価値を評価せず、単なる経済優先と利便性や合理性の目的だけで、未だに破壊と建築を繰り返し、そこに人と人との関係性は存在せず、精神性はますます希薄となっていくと思わざるを得ない。「それは本当に必要?」という問いを常にもち続けたい。1965年の吉村順三の言葉にも以下のようにあり、全体的にますます悪い方向に行っているだけなのだと危惧します。
「この近代建築にあっては、多量生產方式や工学的技術を表現することが建築意匠の主題となって、いわゆる機能主義の時代となったのだが、ここで見のがしてならないことは、 機能的な面ばかりに走ったため、次第に人間的な精神が忘れられてきた傾向がみられ、それに対して、不安を抱いてきたということである。はじめにものべたように、建築も他の 芸術と同じように、技術面と同時に、ヒューマンな精神面がたいせつで、この二つが総合されなければならないという反省が生れてきたわけである。」

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