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一隅を照らす

今さらだけど、YouTubeで中村哲先生の講演会を見始めた。中村先生自身が語るPMSとご自身の活動を見たことがなかったので、かなり新鮮であり、感動的である。僕は先生が亡くなってから、先生のことを知ったので、先生自身の講演会には行くことが出来なかった。2つほど視聴しましたが、話されていることはほとんど同じ話。しかしながら、説得力を毎回強く感じるし、先生の思いが伝わってくる。
「もうすぐ70歳なのに、何故そんなにお若くいられるのか?」という講演後の質問でもありましたが、実にパワフルである。
講演会のなかで、「一隅を照らす」という言葉が先生の口から発せられた時、僕はようやく、この言葉に、ハッとさせられました。
今月のペシャワール会のカレンダーも、「私たちは全世界を救えない。ただ、一隅を照らすのみである。」という言葉が載っていました。
やはり、ひとつのことをとことん、つきつめ、極めること。これに限るのだと。確かに今、僕は様々なことに関心はあるけれども、全部が全部、対応することはひとりの人間の能力では不可能であり、どうしても広く浅くなり散漫し、中途半端な力しか降り注げない。
先生のように、アフガンの、この地域の人たちの命を守りたい、という一心で活動し、その目的を達成するにはどうしたらよいのかを真剣に考え、実行することを。これがまさに「一隅を照らす」ことなのだと、頭ではわかっていたつもりだったが、やっと腹落ちした!
自分の住んでいるこの地域のことで、2週間前に少し行動したときに、困っている人の声を聞いた。僕はそれを解決したいと思った。外から来た僕に何ができるのか、いや外から北来た人間だからこそ何か出来るはずだし、まだまだ勉強不足なので勉強をして、知恵を絞り、それこそこの地域社会を活かす、役に立つことが出来るのなら、とてもうれしいことだと。それが今、僕のやりたいことであり、僕にとっての「一隅を照らす」ことなんだと思った。そして何をするにもひとりでは出来ないので、まずはこの世界に、飛び込んでみよう。そう思った。

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