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令和5年-健保法・問4-E「出産育児一時金等の額」

今回は、令和5年-健保法・問4-A「出産育児一時金等の額」です。

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令和5年4月1日以降、被保険者の被扶養者が産科医療補償制度に加入する医療機関等で医学的管理の下、妊娠週数22週以降に双子を出産した場合、家族出産育児一時金として、被保険者に対し100万円が支給される。

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「出産育児一時金等の額」に関する問題です。

次の問題をみてください。

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【 H27-6-A[改題]】
出産育児一時金の額は、公益財団法人日本医療機能評価機構が運営する産科医療補償制度に加入する医療機関等の医学的管理下における在胎週数22週に達した日以後の出産(死産を含む。)であると保険者が認めたときには50万円、それ以外のときには48万8千円である。

【 H21-3-E[改題]】
令和5年8月に出産し所定の要件に該当した場合については、48万8千円に3万円を超えない範囲内で保険者が定める額を加算した額が支給される。

【 H24-9-D[改題]】
出産育児一時金の金額は48万8千円であるが、公益財団法人日本医療機能評価機構が運営する産科医療補償制度に加入する医療機関等において出産したことが認められた場合の出産育児一時金は、在胎週数第22週以降の出産の場合、1万2千円が加算され50万円である。

【 H19-5-C[改題]】
多胎妊娠による出産の場合、出産育児一時金又は家族出産育児一時金は第一子に48万8千円(所定の要件に該当する病院等による医学的管理の下における出産であると保険者が認めるときは、48万8千円に3万円を超えない範囲内で保険者が定める額を加算した額)、第二子以降は一人につき第一子の80%に相当する額が支給される。

【 H21-3-D[改題]】
出産育児一時金又は家族出産育児一時金は、双子等の出産の場合には、胎盤数にかかわらず、一産児排出を一出産と認め、胎児数に応じて支給される。

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出産育児一時金・家族出産育児一時金の額については、過去に何度も出題されています。
 
では、論点はといえば、「その額」の場合が多々あります。
出産育児一時金の額は、原則として「48万8,000円」とされていますが、所定の要件に該当するものによる医学的管理の下における出産であると保険者が認めるとき(加算対象出産の場合)は、48万4,000円に、3万円を超えない範囲内で保険者が定める額を加算した額となります。

ですので、【 H21-3-E[改題]】は正しいです。
この加算額、これは、産科医療補償制度の掛金相当額を保険給付として支給しようというものです。
掛金の額が変わることがあるので、「3万円を超えない範囲内で保険者が定める額」と規定していて、現在は1万2,000円とされています。
 
ということで、加算対象出産である場合は
「48万8,000円+1万2,000円=50万円」が支給額となります。
【 H27-6-A[改題]】【 H24-9-D[改題]】は、正しいです。

【 H19-5-C[改題]】については、ちょっと論点が違っています。
支給額についてですが、第一子と第二子以降では額が異なる内容になっています。第二子以降についても同額ですから誤りです。
出産育児一時金の額は、出産に要する費用を考慮して定められているので、第何子かによって異なることはありません。

それと、家族出産育児一時金についても、その額は同じです。
被保険者が出産した場合であっても、被扶養者が出産した場合であっても、出産に要する費用は変わりませんから。

【 H21-3-D[改題]】は、額そのものが論点ではなく、双子等の出産の場合はどうなるのかということを論点にしています。
出産育児一時金は、この問題のとおり、胎児数に応じて支給されます。
なので、【 R5-4-E 】にあるとおり、双子を出産した場合、2倍の額である100万円が支給されます。
もし、三つ子であれば3倍の額となります。
したがって、この2問は正しいです。

健康保険法の選択式は、数字を空欄にする確率がかなり高いので、この額を空欄にした出題があり得ます。
正確に覚えておきましょう。


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